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もっと勝つための現代麻雀技術論 第14回 「 2メンツ形の選択④」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第14回 「 2メンツ形の選択④」

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 「現麻本」では字牌絡みの問題を講座26でまとめましたが、こちらでは字牌絡みの問題も手牌のパターン別に取り上げることにします。

  ドラ

  前回に引き続き、2メンツ形の1シャンテンからの面子候補選択です。打ならテンパイした時に平和がつき、打とした場合より打点が高くなります。高打点の受け優先(手作りの法則4)と考えるなら打とするところです。

 しかし、実力者でも最近は打とする方が多いように見受けられます。「平和は符がつかないので、1翻差といってもそこまで打点差がつかない」「テンパイする前にをツモることも多く、その場合はのポンテンが取れる方がよい」というのが打とする理由です。優劣の比較が難しく、明確な結論は出しづらい問題です。

 ただ、それでも私は基本的に打がよいと考えます。平和の1翻はたいしたことがないといっても、子のリーチドラ1の平均アガリ点は約4600点、リーチ平和ドラ1の平均アガリ点は約6000点。後者の方が前者の1.3倍以上打点が高くなるのです。を残せば仕掛けもきくと言っても、鳴いた時は白ドラ1の2000点です。

 リャンメン×2の1シャンテンでもすぐテンパイしないことが多いので、巡目が深くなった場合に安手になってもを鳴いてアガリに向かう手段を残しておくのが柔軟であるという考え方もあります。しかし、そもそも巡目が深くなった場合は鳴きの目を残してもあがれないことが多いもの。逆に言えばアガれた時というのは早い段階でテンパイしていることが多いのですから、を残すことによるアガリ率の増加は大きくなく、すぐにテンパイした時の打点の影響の方が大きいのではないでしょうか。

 

どんな時なら平和より役牌雀頭を優先するか

 ただし、実戦では役牌雀頭を優先することも多いと思います。何故なら、上の牌姿はをポンした後のヘッドレス形が雀頭を作りにくく、鳴くと安いので平和の1翻をつけるメリットが比較的大きかったからです。逆に言えば、以下の条件に当てはまるときほど役牌残しが有利になりやすいです。

・役牌をポンした後、雀頭が作りやすい

・平和をつける打点的メリットが小さい

  ドラ

 最も顕著なのはこのような牌姿ですね。これなら跳満以上を狙うメリットが特に大きい場合以外は打とします。

 平和狙いと役牌雀頭残し、優劣の分岐点がどのあたりにあるのかは正直よく分かりません。場況の影響も大きそうです。私は実戦では、「役牌雀頭を残して、即役牌が出た場合も鳴くつもりであれば役牌残し、そうでないなら役牌落とし」としています。

 

リャンメン落としが有力なケース

 役牌トイツ落としと、役牌にならないトイツ落としを比較しましたが、第3の選択肢としてリャンメン落としがあります。アガれた時に鳴いて安くなっている場合が多いので基本的には損な選択です。ただし、序盤で他家がヤオチュウ牌処理をしている段階ならすぐに鳴けてテンパイを取れることが多いので、オーラスアガリトップの序盤であれば有力そうです。

 他には、オーラスドラの無い手で満貫ツモ条件である場合。リーチ平和だとツモって裏が1個乗っても満貫に届きませんが、リーチ白ならツモ裏1条件になります。どちらが有利かと考えていると、「第3の選択肢」が盲点になりがち。普段はやらない選択でも局面に応じて考慮に入れられるようになりたいですね。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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