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もっと勝つための現代麻雀技術論 第26回 「浮き牌の残し方⑥」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第26回 「浮き牌の残し方⑥」

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良3悪2の場合

  浮き牌を切って良3悪2の1シャンテンになる場合は、他にリャンメン固定して良2悪2、悪形ターツを外して2シャンテン戻し、合わせて3通りの選択が考えられます。

  前回、悪3良2の形から悪2良2にして良2良2への変化を目指すのは基本的に損な選択としましたが、良3悪2なら良2悪2にして良2良2への変化を目指しても前者ほどのロスはありません。「迷ったらリャンメン固定」ともよく言われるので、とりあえずリャンメンを固定される方も多いと思われます。

  ところが、良3悪2のケースでも、良形固定が有利になることは実はあまり多くありません。確かにそれほど悪くない場合も多いですが、最善は浮き牌を切って受け入れ最大に取るか、悪形面子候補を外してシャンテン戻しにするかのどちらかで、面子候補固定は、3つの選択の中では次善であることが多いのです。

  確かに、大きなミスを避けて無難な選択をするという考え方も実戦的ではありますが、実力向上を目指すのであれば、可能な限り最善を尽すつもりで麻雀に臨みたいですね。

  リャンメン固定が最善になりにくいのは、テンパイした時に即リーチせずに手変わりを狙うなら、ダマよりテンパイを外すことが多いことに似ています。3~7の浮き牌くらいなら変化をみるくらいなら受け入れを重視して切る方がよい場合が多く、浮き牌が4連形のように価値が高い牌なら、浮き牌が良形変化した場合に、先に悪形ターツを外していれば良3良2の完全1シャンテンになるので、良2良2の1シャンテンになる面子候補固定より有利になります。「手変わりは最大限にみる」(手変わりの法則5)というわけです。

 

  頭頭の形からを残すと、コーツができるツモに加え、ツモならの中ぶくれ形、を引くと中ぶくれ形ほどではないですが通常の3~7の浮き牌よりは価値の高いの亜リャンメン形の浮き牌が残りやすいのも理由の1つ。このため悪形テンパイを逃しても強いくっつき1シャンテンになりやすいのです。(逆に言えば、頭頭の形ならツモで残る浮き牌が弱いので良形固定するケースも増えます。)

  トイツ2組からリャンメン固定すると、一方の雀頭候補が面子候補になる変化を逃すというのもあります。(他に雀頭なしドラ)という形からを残していれば、ドラを引いた場合はを雀頭候補にできるのでドラを使いやすくなります。第12回第24回に引き続き、見落としやすい雀頭候補が面子候補になる変化です。

 

 結局のところ、浮き牌残して良形固定は、浮き牌を残す変化は強いが、悪形面子候補も待ちとして強く、面子ができた場合もくっつき形の1シャンテンよりテンパイの方がよい。あるいは良3悪2良2悪2に固定するロスがあまり大きくないと判断できるといった、場況を考慮すれば有力になる場合もあることが多い選択と言えそうです。第23回の浮き牌と悪形面子候補の比較に似ていますね。自信が無いときほど保留、様子見的な選択が多くなりがちですが、むしろ場況判断や読みに自信がある時こその選択です。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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