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もっと勝つための現代麻雀技術論 第111回 「面子候補不足、ヘッドレスの鳴き判断」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第111回 「面子候補不足、ヘッドレスの鳴き判断」

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今回から面子候補不足や、ヘッドレスの場合の鳴き判断を考えていきます。

 手が進む(シャンテン数が下がる)受け入れは、次の5つに分けられます。

  • 面子候補が面子になる
  • 浮き牌が面子候補になる(面子候補不足の場合)
  • 浮き牌が雀頭候補になる(ヘッドレスの場合)
  • 雀頭候補が面子になる(面子候補不足の場合)
  • 面子候補が雀頭候補になる(ヘッドレスかつ、面子候補オーバーの場合)

 第92回でも申しましたが、このうち、「鳴き」が出来ることは、基本的に1か4に限られます。よって、2や3でも手が進む面子候補不足、ヘッドレスの場合は、鳴かなくても手が進む受けが多いので、相対的にスルーすることが多くなります。従来から、「4面子1雀頭の候補が揃ってから鳴く」とよく言われるのはこのためです。

 もちろん、面子候補不足やヘッドレスの場合でも、優先的に鳴くべき牌は存在します。繰り返しになりますが、鳴き判断はあくまで、「鳴いた手と、鳴かなかった手の比較」。4面子1雀頭の候補が揃っている時と違い、「手が進むものは何でも鳴く」が成り立たないことが多いので、なおの事、予め何が出たら鳴くかを確認しておくようにしましょう。

 具体的な鳴き判断に入る前に、面子候補十分の場合の鳴き判断について一つおさらいをしておきます。

 面子候補十分の1シャンテンで、

 

とある場合、鳴いても打点が落ちないので、はもちろん。も鳴いてテンパイに取ります。

 しかし従来では、「良形からは鳴かずに良形テンパイを残す」とされることが多く、現代でも局面によっては良形をスルーすべきと主張されるトッププレイヤーの方もいらっしゃいます。理由は、鳴けばテンパイとみなされて他家からアガリ牌を止められる可能性が高い一方、1つ鳴いたくらいでは他家がまだを鳴かせてくれる可能性も高く、その時一度をスルーしていると他家から待ちが読まれにくく出アガリしやすいというものです。

 第104回で申しましたが、「タンヤオ片アガリテンパイ」と、「メンゼンなら必ず良形テンパイになる、高めタンヤオの完全1シャンテン」の比較で、序盤ならアガリ率が同程度になります。今回は鳴いても片アガリにはならず、スルーしても先にが入った場合は悪形テンパイなので、「鳴くと待ちが絞られ、鳴かなければ悪形から鳴けることが期待できて待ちも絞られにくい」という読みに特に自信があるのであれば別ですが、テンパイに取るのが無難とみます。

 よって、面子候補十分の場合は、一度鳴いたら手が進むものは(守備力を優先する場合を除いて)全鳴きでほぼ問題ないですが、良形からはスルーという選択が必ずしも損であるとは限りません。ですから、スルーしても手が進む受けが多い面子候補不足の場合は、鳴くと悪形テンパイだが、良形でテンパイする受け入れがかなり多いのでスルーというケースも出てきます。具体例は次回以降取り上げることにします。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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