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もっと勝つための現代麻雀技術論 第122回 「後々付けの鳴き判断」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第122回 「後々付けの鳴き判断」

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 第101~109回まで、役有り不確定、いわゆる後付けになる可能性がある場合の鳴き判断を取り上げました。今回は後付けの更に一歩手前の後々付け、役をつける牌がまだ浮き牌の段階の鳴き判断について扱います。

 役有りを確定させるために2手必要なので、後々付けになる鳴きは鳴いてもそれほどアガリやすくなるわけではありません。序盤ならメンゼンのアガリはかなり厳しい手であっても、鳴いて手役を付けるのが難しいのであれば基本はメンゼンで進めます。どちらにせよアガリ率が低いのであれば、うまくテンパイした時にリーチで打点を上げられる方がいいですからね。

 逆に言えば、後々付けを考慮するのは、次のような条件が揃った場合と言えます。

  • リーチを打つメリットが低い(鳴いて3翻以上、鳴ける牌がドラ、残り局数が少ないトップ目)、または守備力が落ちることがあまり気にならない(親で他家に先制されてもある程度押せる場合や、中盤以降安牌は十分にある場合)場合。
  • 悪形面子候補や、ドラ、手役絡みの面子候補が面子にできる場合。
  • 手役絡みの面子候補を作る浮き牌が3種以上ある、あるいは中盤以降アガリ自体がかなり厳しいので形テンでもよしとする場合。

 

  をチーして打とすると456三色、一通、白の後々付けの形。条件2、3を満たしていると言えます。

 ドラの場合や、鳴く牌が、または安手でもよく安牌は十分にあるといった局面なら条件1も満たしているので鳴きます。

 

 ドラ

 は客風として、チーは条件1、2を満たしていますが条件3を満たしていない形、しかしはドラ表示牌なのでスルーすると特にアガリが厳しく鳴いても安牌は十分にある。序盤なら遠いマンズホンイツをみて、中盤以降なら形テンでもよしとして鳴いて打とします。

 

 ドラ

 カンチャンチーは条件1,2を満たす形。チーは役牌後々付けに加えて遠いタンヤオもあるので条件3を満たしているので序盤から鳴きますが、はタンヤオが無くなるのでスルーします。この形に限らず、鳴いても高い手で悪形を解消することにこだわりすぎて、比較的できやすい全体役(タンヤオ、ホンイツ、トイツ手)を見落とさないように注意が必要です。

 もし中盤以降で安牌が十分にあるなら、スルーしてもアガリ自体かなり厳しいので、あわよくばの役牌重なりを残しつつ形テンでもよしとしても鳴きます。

 後々付けは形テン狙い以上に、意識していないとなかなか発想に出てこない鳴きですが、あくまで、鳴いた場合と鳴かなかった場合、どちらの方がより「よい手」かの比較。一見鳴く牌がなさそうに見えても、特に悪形面子候補を面子にできる牌に関しては、鳴くという選択があり得るかどうかを意識的に確認するようにしたいですね。

 次回から講座24、シャンテン変わらずの鳴きの補足に入ります。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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