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もっと勝つための現代麻雀技術論 第146回 「浮いた字牌の扱い方②」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第146回 「浮いた字牌の扱い方②」

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 1面子以上あり、(面子が1つも無い場合は第85~89回参照)重なっても役牌以外の手役(ホンイツやチャンタ)がつきにくい場合に、役牌を数牌と比べてどの程度残すかを、手牌のパターン別に取り上げます。

面子候補不足の場合

 浮き牌にくっついて手が進むツモはの3種、字牌は重なるだけなので1種と単純な受け入れ枚数では2種も差がありますが、19牌は悪形面子候補しかできない一方、役牌が重なれば1翻つき鳴きも利くようになるので、メンゼンテンパイが遠い手であればリャンメンができるより強い受け入れになるので、どちらを優先すべきか難しい問題です。

 メンゼンでテンパイしやすい手ほど、「鳴きが利く」というメリット、役牌を使わない平和がつきやすい手ほど、「1翻つく」というメリットは小さくなります。

 面子が2つ以上ある場合は第77回で取り上げたような打牌基準、1面子の場合は、面子が刻子なら

 25と持っている場合の2<役牌<28牌、順子なら19牌<役牌<25と持っている場合の2

 くらいの基準で打ちます。

 連風牌なら、平和やタンヤオがつきやすい手であれば

 28牌<連風牌<3~7牌、そうでないなら3~7牌より残すくらいです。

 なお、1枚切れの連風牌と0枚切れの役牌の比較であれば、「高打点の受け入れ優先」で1枚切れの連風牌を残します(もちろん役牌が重なっても満貫以上になる場合は役牌残し)。

面子候補十分の場合

 第66回で取り上げました。「今持っている面子候補よりよい面子候補を作るか」を一手先の形から評価するのがポイントでしたね。

面子候補オーバーの場合

 鳴きが利く、1翻つくというメリットがあるので、役牌の浮き牌は常に、「よりよい面子候補を作る」可能性のある牌です。

 比較的安牌になりやすいこともあり、役に絡まない数牌よりは残す。

 テンパイが遠く、客風であっても安牌残しが有力な局面なら悪形面子候補を外しても残すのが有力になります。

ヘッドレス形の場合

 役牌を重ねて鳴いてもまた他に雀頭を作る必要があるので、浮き牌役牌の価値が低くなります。

 面子候補オーバーでないなら、19牌にくっついて悪形面子候補ができた場合も受け入れが増えるので19牌より先に切ります。

 ドラ

 

 打

 最も役牌の価値が落ちるのは、ヘッドレス形で、順子と良形面子候補が揃っていて、面子候補が刻子になる場合以外は必ず平和がつく場合。

 この場合も役牌を重ねて鳴きが利くようになるメリットはありますが、「鳴かれないうちに先切り」という効果もあるので、客風より先に役牌を打ちます。

迷ったら、リーチした場合と鳴いた場合の打点差を考慮する

 役牌と数牌の比較として一応の基準を取り上げましたが、実戦でどちらを優先するか迷うケースは多いです。

 その場合はリーチした場合と鳴いた場合の打点差を考慮します。子でドラ3の手であれば役牌ドラ3で8000点、リーチドラ3でも約8900点と大差ないので、メンゼンでテンパイするのが難しく他に手役が無ければ「鳴きが利く」メリットが大きいので役牌残し、逆にメンゼンでテンパイしやすい場合や他に手役が有る場合は、「1翻つく」メリットが小さいので役牌切り。

 ドラ0やドラ1の場合は逆という考え方です。「鳴きが利く」メリットと「1翻つく」メリットは有力になるケースが逆なので、第141回で申しましたように、役牌の価値自体は打点によってはそれほど差がつかないんですね。

 「アガリに遠く他に手役がない場合は高打点が狙える場合ほど役牌が重要」「アガリに近いか、他に手役がある場合は低打点の場合ほど役牌が重要」。混同しないように注意したいですね。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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