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もっと勝つための現代麻雀技術論 第198回 「ルール、点数状況を考慮した押し引き」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第198回 「ルール、点数状況を考慮した押し引き」

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 第177回178回で、ルール、点数状況を考慮したテンパイ時の押し引き判断を取り上げましたが今回は1シャンテンのケースについて考えることにします。

・ 第178回の再掲。テンパイ時の押し引き判断。
 とりあえず麻雀研究始めてみました - 押し引き表の構成変更

・子vs子、メンゼン1シャンテンの場合の押し引き判断。カテゴリ「鳳凰卓シミュレーションより」から他の条件についても見ることができます。
 とりあえず麻雀研究始めてみました - 押し引き表の構成変更

 「半荘収支」の押し引き表を見ると、特に高打点1シャンテンの場合に、勝っているとき(南1局4万点トップ目)と負けているとき(南1局1万点ラス目)で判断が変わることが分かります。

 テンパイの場合に、高打点テンパイだが2枚切れ悪形といった、押した場合の放銃率が高いが、負けている時はリターンも大きいケースで押し引き判断が変わったのと同じ理由です。

 負けている場合は、それほどテンパイしやすくない形でも高打点1シャンテンの方が低打点テンパイ以上に押しやすい領域もあります。つまり、手作りの段階で、鳴けば低打点でテンパイすることは容易な手牌でも、運よくメンゼンで高打点テンパイすることを期待してスルーするケースも増えると言えます。

 低打点1シャンテンの場合は、負けている時でも微妙~降り有利な領域が多いですが、それでも降りた方が明確に有利と言える領域が少ないのは祝儀の影響もあります。

 第178回で、簡単にトップを逆転されないくらい大差がつけば、着順を意識する必要性が薄くなるので、相対的に祝儀の価値が上がると申しましたが、降りていても結局着順で負けることの多いラス目であればなおのこと祝儀の価値が上がります。

 そのため、自分の祝儀収入を期待するとともに、被ツモによる祝儀の損失を防ぐために押すという選択が有力になるというわけです。この辺りの微妙なところは、「ある程度は押して、一定以上の危険牌を引けば降り」といった、打ち手の腕が試される領域であると言えます。

 一方、「段位pt収支」の押し引き表を見ると、勝っている時は高打点1シャンテンであってもほぼ降り有利。スジ19牌のような大体通る牌であっても押し有利にまではならないので、テンパイしたところで押すかどうか微妙な手の場合は、1シャンテンの段階で現物から切ってきっちり降りることを心がけたいです。

 負けている時に、高打点1シャンテンの方が低打点テンパイ以上に押しやすい領域が出てくることは半荘収支の場合と同じ。半荘収支であっても1シャンテンの場合は降りることが多かったので、この辺りは半荘収支でも段位ptでも押し引き判断にそこまで大きな差はつかないと言えます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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