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ネマタの戦術本レビュー第135回「よく分かる麻雀の勝ち方 著:平澤元気 その6」

ネマタの戦術本レビュー第135回「よく分かる麻雀の勝ち方 著:平澤元気 その6」

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技術15

 牌姿Aはピンズがの場合は平均翻数では三色狙いも同程度になりますが、満貫以上になると1翻増すことによる得点上昇率が低くなること、高打点になればなるほど得点上昇が着順に与える影響が小さくなることからそれでも基本は落としとします。

 残しは引きが最高だが、共通の受け()を引いた場合は残しが有利なので落としという方針でも説明がつきます。

 牌姿Cは悪形リーチ40符3翻>良形リーチ30符3翻につき打6p。意識してないと打ちづらい選択かもしれません。

 メンタンピン三色はその美しさから理想形として高く評価されがちですが、「高打点の受け優先、ただし満貫以上は受けの数優先」の観点から、実際はタンピンになりやすい手ほど三色を狙う必要性が薄く、タンヤオもピンフもつかない手ほど三色狙いが有効になります。

 牌姿Dはピンズがなら、高めイーペーコーになる受け入れ2種より3メンチャンになる受け入れ2種の方が上とみて打でしょうか。牌姿Eで三色を見ないのも、「満貫以上は受けの数優先」に相当します。

技術16

 「迷彩」と言うといかにも無さそうな待ちで待つという限定的な例とみなされることも多いので、こちらでは、「河作り」と表現しています。リャンメン待ちは他家に待ちを読まれてもツモりやすいので、河を作るメリットは薄いです。

 逆に言えば河作りが効果的なのは、読まれなければ出アガリしやすい、スジ待ちや字牌待ちになる可能性が高い場合です。基本的に余剰牌は安全牌に持ち替えることになりますが、あえて安全牌を持たないことで河を強くする効果もあります。

 本書でも触れられていますが、序盤で自分が先制テンパイできる可能性が十分にある場合は意識しておきます。

技術17

 チートイツの方が面子手よりよいテンパイになり、面子候補が順子になった場合もチートイツを見切らないのがチートイツに決め打つ一つの目安になります。

 逆にどの面子候補が面子になってもチートイツを見切る手ならシャンテン戻しになっても面子手優先、ただし両天秤に受けても面子手になった時の形に差がつかない場合は両天秤に受けます。

 野球選手と甲子園球児の喩えは秀逸ですね。この手の誤りは、「反オカルト派」の打ち手であっても案外見受けられました。あくまで目の前の手牌と局面に応じて、手役を狙うべきかどうか判断することを心がけましょう。

練習問題についての補足

問題3

 2〜3翻以上打点が上昇する変化が複数あるとなると、強い浮き牌が1種でもテンパイ外しに分があります。

 手変わりが少ないが打点上昇が大きい場合の具体的な基準はまだはっきりしていない部分もあるので、そのうちどこかで押さえておければと思います。

問題4

 悪形のみ手リーチよりドラのくっつき1シャンテンの方が強いのでシャンテン戻し。

 がドラでないなら、引きでテンパイに取らないとしても、打としてのくっつき1シャンテンの方が、を残してを引いた2面子形1シャンテンよりよい手なので切りがよくなります。

問題10

 親なら悪形リーチのみでも子の悪形リーチドラ1と比べて多少打点が落ちるだけで、放銃失点も低いので失点回避のためにリーチを避けることはありません。

 ただし今回はピンズが4連形かつドラなので、手変わりの強さという観点からテンパイを外すことも多そうです。このあたりは場況次第でしょうか。

本記事に関するご紹介

今回の主要テーマは攻撃です。本書では麻雀の攻撃における思考経路、つまり「牌効率」→「牌理」→「状況判断」の3段階の考え方を整理して提示しています。常に立ち返ることのできる「麻雀の勝ち方」を示した一冊、ぜひ手に取って読んでみてください。
 
平澤 元気 (著)
発売日:2016年8月25日
定価:本体1,490円+税
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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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