麻雀ウォッチ

日本最大級の麻雀専門ニュースサイト!プロ雀士やイベントの情報をはじめ動画やマンガ・アニメ、アーケードゲーム情報まで麻雀関連の事柄全てを網羅します

学生麻雀連盟
ネマタの戦術本レビュー第184回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その34」

ネマタの戦術本レビュー第184回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その34」

CABO求人麻雀BarWatch

四限目 講座6

 よく、「雀頭が無くなる鳴きは控える」と言われますが、これは、「面子候補に比べて雀頭は作りにくいため、面子候補を面子にする鳴きに比べて雀頭を面子にする鳴きはそれほどアガリやすくならないので、打点や守備力を考慮して鳴かないことが増える」ということです。雀頭よりは面子の方が作りにくいので、雀頭もポンした方がアガリやすくはなります。鳴いても3翻以上見込める手となれば、打点があまり落ちずメンゼンで進めるメリットも低いので鳴くことが多いと言えます。

 ポン材を作る鳴きは、面子候補をより面子になりやすい面子候補にする鳴き(図ABC)、または浮き牌を面子候補にする鳴き(図D)があります。図Dはシャンテンが進むので問題なく鳴き。他はシャンテン数が変わりませんが打点があまり落ちないので鳴きます。

 図Cでドラ無しの場合は、私はマンズがのままでもテンパイする牌以外は基本スルーとします。アガリ率では確かに鳴いた方が明確に上ですが、リーチすれば40符3翻(子ならアガリ平均点7100点)の1シャンテンと1000点との比較になるので、打点はそれ以上に差がつくとみます。

 ただしアガることで他家のアガリが阻止できる効果も大きいので、この辺りはケースバイケース。テンパイはしないが受け入れが増えるあたりを引いた場合に、鳴いてテンパイしている方がよいかメンゼン1シャンテンの方がよいかで判断します。

講座7

 鳴き手は面子候補を面子にしますが、孤立した浮き牌を雀頭にはしないので、雀頭が残る形、あるいは雀頭を作りやすい形の(鳴くことで雀頭ができる形)優先度が高くなります。

 図Aはメンゼンで雀頭を作りやすい形がないなら両者とも優劣微妙なので、鳴き手なら雀頭固定、亜リャンメンの形を残すリャンメン落としは待ちの強さで若干不利になることが多いですが、図Bのように3メンチャンになれば今度はリャンメン落としが有力です。テンパイしないソーズ引きで更に手広くなることもメリットとして挙げられます。図Cは講座4図Dと同じことです。

講座8

 ペンチャンは4枚、単騎は3枚なので目先のアガリ率ではペンチャンが勝ることが多いですが、手変わりがあるので鳴くことでツモが1回減るとはいえ基本単騎テンパイに待ちを変えます。アンコや、2つのシュンツがつながった形があって多メンチャンになりやすい場合はなおさら単騎テンパイ有利と言えます。

 ただし、手牌が短くなって守備力が落ちるというだけでなく、鳴くことで手牌構成が読まれやすくなるというデメリットもあります。今回は2フーロ目なのでさほど気にすることはありませんが、3フーロ目で、しかも手変わりが少ないとなるとスルーした方がよいことが多いでしょう。

講座9

 やっていることは講座8に近いですね。今回は役牌の1翻が更に追加されるのですからなおのこと鳴きます。リャンメン→単騎についても、1翻→2翻以外の打点が2倍になる手牌で、単騎待ちが比較的アガリやすいか手変わりが多い手であれば鳴くことが多いと思います。

 手変わりを考慮しないとしても残り3枚の単騎待ちのアガリ率がリャンメン待ちの半分以下ということはないですが、あがれなかった場合の失点や順位点を考慮すると、打点が2倍になってもアガリの価値は2倍までにはならないので、単騎待ちが残るとアガリにくく手変わりも少ないならスルーが無難でしょう。具体的にはこちらの研究内容を御参照下さい。

和了率と打点のバランスの採り方 - 現代麻雀理論

本記事に関するご紹介

発売するや大増刷を重ねた雀ゴロK本の第2弾!
今回は中級者を完全に脱出するために、前著の内容をグレードアップ。ライバルの一歩先をいく手順や鳴きのテクニックから、立体牌図を使った押し引き判断、トップをもぎ取るためのオーラスの攻め方まで、あらゆる局面で使える実践打法を網羅。本当の強者になりたい人、必読の書!
 
雀ゴロK (著)
発売日:2016年7月25日
定価:本体1,404円
AMAZON販売ページ

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

新着記事

Return Top