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ネマタの戦術本レビュー第284回「鉄押しの条件  著:独歩・かにマジン・しゅかつ・平澤元気 その5」

ネマタの戦術本レビュー第284回「鉄押しの条件 著:独歩・かにマジン・しゅかつ・平澤元気 その5」

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鉄押し11 (1)打(2)打

 が不要牌ならを残すものとして、を切っているにもかかわらず、を残したケースで考えられるのは、以下のいずれかです。

  1. が面子候補の一部 
  2. が雀頭そばの浮き牌 
  3. が手役絡みの浮き牌
  4. がアンコ

 が当たるのは、①のパターンで、を含む面子候補が待ちとして残ったケースです。

 このうち、頭頭の形なら、を切ってが待ちになる確率は50%ですが、頭頭からコーツが出来た場合は待ちになりません。

 頭頭の形なら、を切ってが待ちになる確率は2/3ですが、頭頭からを引いた場合は待ちになりません。

 テンパイ時にが切られるパターンを合計すると16+4+12+4=36通り。このうちが待ちになるのは8+8=16通り。よってもう一方の面子候補がリャンメンの場合、が当たる確率は4/9となります。

 もう一方の面子候補がカンチャンの場合を同様に計算すると、が切られるパターンが28通り、が待ちになるのは8通りなのでが当たる確率は2/7となります。

 一方の面子候補については特に良形の可能性が高いと言える情報はないので、良形悪形の可能性は半々程度とすると、①のケースでが当たるケースは約36%になります。

 ②③④のパターンだとは当たりになりませんが、③④に関しては牌の組み合わせが結構限定されるのでレアケース、②については①と同程度にありそうです。

 ①か②が半々とするとの放銃率は約18%。無筋456よりは明確に当たりやすいと言えます。(1)でも中盤だと無筋456でも「どちらでも良い」であり、から切っても後々が通ればアガリの可能性は残るので、(1)でも打が無難とみました。相手が先切りを多用する、あるいは待ちを読まれることを気にするという情報があれば、①のケースが減るので(1)は押しでしょうか。

 これがテンパイであれば、メンピンドラ1でも無筋456より若干危険程度であれば9m勝負でよいでしょう。しかし河によってはほぼ①のケースに絞れる場合もあります。

 30%以上の確率で当たるとなるとテンパイからでも高打点かつ、巡目がある程度残っているという条件で無ければリャンメンテンパイでも押すのは厳しそうです。

鉄押し12 (1)打(2)打

 が当たるとすれば、頭頭の形からを切ってテンパイまでが残ったケース。がなければ受けを残すことがおおいので牌の組み合わせが限られるうえに、タンヤオがつかないならがあっても待ちの強さでよりが先に切られることが多いです。

 良形テンパイの可能性が特に高いわけではなく、良形以外で当たることは考えにくく、良形テンパイだとしても手順から当たるケースは限定的となると、たまたま悪形待ちが残った場合には当たりうる筋2378より通りやすい牌と言えるので、(2)でも押します。

 仮にからの先切りを多用する打ち手だとしても、を引いたところでと振り替えて安牌を残すのが普通です。

 「とあって、あえてを先に切り、かつ西を残さずにあえてを引っ張り、かつ先にを引かなかった」ケースが増えるだけなので、他家に打ち筋に関係無くは押してよいとみます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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