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ネマタの天鳳日記 第177回

ネマタの天鳳日記 第177回

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 配牌時点でメンツ候補オーバー。4メンツ1雀頭を作ればアガリですから、メンツを作るだけのメンツ候補より、役割のある浮き牌残し。メンツ候補を落とすにしても、リャンメンができるだけの変化よりは役がつく変化が無いかを確認します。を1枚切って浮かせ打つことで、雀頭の345、789三色への変化を両方残せます。
 打としてツモならどうするか。今度は打としてツモもメンピンドラ1のリャンメン×2の1シャンテンになるので、「メンツ候補も手役絡み」とみなして素直に打とするのが素直ではありますが、「役割のある浮き牌残し」と考えると、へのくっつきからの純チャン三色変化を最大限にみて打とする手もあります。ちょっと気付きにくいですね。

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 1軒リーチだけなら1シャンテン押しも考慮したい手牌になりましたが、2軒リーチとなれば共通安牌が少ないとはいえ降りに回りました。

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 東家が高め234三色のをツモって6000オール。南家も一手変わり三色と、このような局面を見ると「三色の同時性」という言葉が頭をよぎりますが、特別三色が出来やすいというよりは、印象に残りやすい局面だからそのように感じるというのが実際のところだと思います。
 確かに一人の手牌で234三色が完成していれば、その分コーツが出来る可能性は減りますし、シュンツにしても234以外のシュンツの方が出来やすいので、他家の手牌には別の三色が出来る可能性が高くなるということは言えそうです。
 しかし、それにしても組み合わせが少し増えるというだけなので、その差を人が正しく認識できるかと言われれば怪しいものですし、仮にできたとしても、それによって打牌選択を変えるべきケースを想定するのは難しいです。
 もちろん、三色を狙っている時に、「他家も三色を狙ってそう」と読めること自体はあります。しかしそれは「自分が三色を狙っている」ことではなく、他家の鳴きや河から判断することです。
 同じことはトイツ手や一色手の場合により顕著に現れます。「相手も同じ手役を狙ってそう」と読めることはありますし、先人方はそのような局面を、「トイツ場」「一色場」のように名付けました。実際に起こり得る局面をそのように定義したのであれば、「トイツ場」「一色場」は確かに存在します。
 しかし、私はそのような概念を打牌選択のうえで持ち出すことについては否定的です。何故なら、「他家がチートイツやトイトイを狙ってそう」「特定の牌が使われにくいから山に残っている可能性が高い」といった読みが仮に可能であるなら、個別のより具体的な情報から読み取った方がより精度の高い判断ができるので、そもそも「◯◯場」といった抽象的な概念を持ち出す必要がないためです。
 牌図とは関係無い話で長くなりましたが、勝つことを目標にするなら、「間違ってはいないかもしれないが打牌選択に影響しない」話より、「今この手牌、この局面で、何を切るのが最善か、他の牌を切るとしたらどんな局面か」のような、個別の打牌選択に関わる話を好むようにしていきたいですね。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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