第12期雀竜位・斎藤俊プロ(日本プロ麻雀協会)によるプロ対局の寸評がスタートしました。今回は7月16日に行われた「雀王戦Aリーグ第7節」です。
雀王戦Aリーグ第7節
今回は阿賀-蔵-伊達-達也-角谷の卓についてお話しする。
結論から言おう。
本日阿賀は大勝ちする。
下のグラフを見ていただきたい。横軸は節、縦軸はその時のトータルポイントである。
ひとつの注目ポイントは阿賀(赤線)である。先期決定戦を戦った阿賀の今期スタートは良くなかった。少なくとも3節までのスコアは最も悪い部類の結果になってしまった。
しかしながら4節から見事に復調し本節は+211.3で見事なV字回復をみせる。
3回のトップを取った半荘それぞれに本手を炸裂させた。
2回戦南1局 純チャン、三色ツモで6000オール
3回戦南2局 角谷とのリーチ合戦を制し親満。放銃した角谷のファン悲鳴付き画像。
5回戦東2局 門前混一色の七対子をツモる。
随所に阿賀らしさが見え完全復活である。次節の結果次第では再び決定戦をうかがう所まで来た。
さて最初のグラフでいう桃色、Aリーグの紅一点、蔵美里。ジリジリ負債を背負わされ、現在は降級の位置まで来てしまった。
彼女曰く「初のAリーグだし自分は挑戦者である。負けても不思議とイライラはしないし受け止めることができる。」とコメントは謙虚である。
協会に通常入会し、最下層リーグから駆け上がった女性Aリーガーは蔵が初である。リーチ合戦に負けたり、展開が不利に働いたりと苦しい展開が続くが、まだ残り3節ある。伊達や宮崎を捲れば自身は残留になる。是非とも踏ん張っていただきたい。
激闘は終盤戦に続く。
順位 | 氏名 | 第7節 | TOTAL |
---|---|---|---|
1 | 鈴木 たろう | 107.6 | 331.2 |
2 | 金 太賢 | 104.3 | 314.7 |
3 | 角谷 ヨウスケ | 65.1 | 300.0 |
4 | 小川 裕之 | 84.7 | 283.2 |
5 | 鈴木 達也 | ▲106.9 | 207.1 |
6 | 矢島 亨 | 53.9 | 175.1 |
7 | 仲林 圭 | 66.9 | 161.2 |
8 | 橘 哲也 | ▲8.1 | 74.7 |
9 | 阿賀 寿直 | 211.3 | ▲17.5 |
10 | 佐久間 弘行 | ▲86.6 | ▲63.2 |
11 | 宮崎 和樹 | ▲99.6 | ▲108.6 |
12 | 伊達 直樹 | ▲74.9 | ▲178.6 |
13 | 蔵 美里 | ▲94.6 | ▲348.6 |
14 | 鍛冶田 良一 | ▲94.9 | ▲510.3 |
15 | 土子 貴智 | ▲130.2 | ▲630.4 |