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【鳳南研究所】ASAPINさん 天鳳位の仕掛けの神髄を見よ(前編/面前からの発進基準、食い延ばし・食い替え)【天鳳強者研究】

【鳳南研究所】ASAPINさん 天鳳位の仕掛けの神髄を見よ(前編/面前からの発進基準、食い延ばし・食い替え)【天鳳強者研究】

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鳳南研究所ウォッチ版とは
  • 「天鳳」の鳳凰卓東南戦(鳳南)で打つ強者の牌譜を日夜研究する謎の雀士・研タロウによるコラム。
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ASAPINさん(@asakarapinpin)の牌譜を見ていると、思わぬ牌を仕掛ける局面が散見される。アガリ率を極限まで上げる鳴き、リーチ後に粘るための思わぬ鳴き・・・。一見すると理解が難しいフーロもあるが、全て考え抜かれた末に網み出された、非常に洗練されたものだ。

今回は、そんなASAPINさんの仕掛けについて、前編・後編の二回に分けて徹底的に研究しようと思う。うまく取り入れられれば、間違いなくアガリ率向上、成績向上につながるものばかりだ。今回は前編として、「門前からの発進基準」「食い延ばし・食い替え」の2点について。後編では、「切羽詰った局面での仕掛け」「リーチ後の粘り鳴き」について解説する。

門前から発進する基準

門前から一つ目を鳴くかどうかは、フーロ判断の中でも最も重要なところだ。1フーロした後にもう一個鳴いても、どちらにせよリーチできないことには変わりないが、門前から1フーロするともう門前には戻れないからだ。1フーロ目のタイミングは、「リーチができなくなるデメリットを放棄するタイミング」とも言える。

ASAPINさんの1フーロ目のフーロ基準として特徴的なのが、「ドラドラの手なら積極的に仕掛け始める」「上家が変則手の時はフーロ基準を大幅に緩和する」の二点だろう。例を見てみよう。

ASAPIN’s基準1:ドラドラダッシュ!!

「ドラドラダッシュ」←このネーミングはもちろん、最近流行りの「トイトイダッシュ」のパクリだ(キリッ

現代麻雀において、タンピンドラドラの両面両面のイーシャンテンからは、かなり早い巡目からチーテンを取ることが推奨されている。つい満貫にしたいと欲張りがちだが、3900なり5800なりを確実にアガリ切ることは、人間の感覚以上に大事なことなのだ。

ASAPINさんは、ドラドラある手からはかなり積極的に仕掛けていく。アガリきれればかなり大きく、また道中でドラや赤を1枚ツモってくればすぐ満貫に化ける。

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現状、ドラドラの2シャンテン。タンヤオ仕掛けだとピンズの片アガリが残りそうで不安なところだが・・・

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なんとチーでの食い延ばしから発進。ペンと同様、ドラ表示牌のカンだってド急所だ。とりあえず食い延ばしておき、「」の4枚から、どれかを使って1メンツ作れば良い。打点面に関しても、赤を1枚引いてくればすぐ満貫になる。門前進行したところで、満貫になる保障なんてまるでない。最悪、リーチドラ1の2600にだってなりうるのだ。

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東1局、開局3巡目。両面・ペンチャンのイーシャンテンから、シャンテン変わらずの両面チーで発進。は両面とはいえすでに3枚目。どうせここのターツは埋めないといけないのだから、とりあえず鳴いて赤にくっつけた5800をアガリに行く。門前でリーチが埋まってのペンリーチより、とりあえず鳴いてからにくっつけた方が魅力的な手だ。

 

ASAPIN’s基準2:上家が変則手の時は積極的に仕掛け始めろ!!

ASAPINさんの特徴的な仕掛け始めの基準としてもうひとつ、「上家が変則手の時は積極的に仕掛けはじめる」というものがある。上家が変則手なら中張牌を多く切ってくれるため、多少苦しい仕掛けでも成就しやすい。

もちろん、2巡目、3巡目の段階では変則手かどうかなんて、正確にはわからない。が、突拍子もない中張牌が出てきたら、好機と見てすかさず仕掛け出し始める。

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上家が2巡目に切り。ここから仕掛け始める。これだけでは上家が変則手かどうかはわからないが、変則手である可能性がそこそこある。また後々上家がを持ってきたときにはまず間違いなく切ってくれると考えられるので、で鳴いてのターツを残すことで、将来もう1メンツ作れる公算が高い。いわばチーは、2メンツ同時にできたも同然の仕掛けなのだ。

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最終形がになっても強い。このは、門前から食い延ばししたパターンにしかほぼ当たらず、他家から見ればあまり想定しにくいからだ。

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これは上家が変則手かも知れないことと、「ドラドラダッシュ」の合わせ技だ。3着目の親を流しつつ3900をアガる意味は非常に大きい。どうせ鳴く手なのでここから仕掛け始めて、ターツを足りさせておく。

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目論見通り?上家はマンズのホンイツだった。すぐに3つ鳴けてテンパイ。上家の渋川プロから見ても、はポンやカンチーはあっても、両面でチーされるとは予想外だっただろう。さらに言えば、赤を持っているなんてゆめゆめ思わなかったはずだ。

 

限界までアガリ率を高める「食い延ばし」「食い替え」

ASAPINさんの鳴きで最もテクニカルなのがこの「食い延ばし」「食い替え」じゃないだろうか。1つ鳴いたあとは、アガリ率を極限まで上げようと、非常に洗練された食い延ばし・食い替えを多用する。半歩前進、0.3歩前進の牌まで積極的に鳴いて食い延ばし、また、危険牌を使い切ったり、ツモ番を飛ばすための食い替えも使う。ここは相当勉強になるはず。

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これはなかなか声が出なさそう。をポンして、リャンカンを作る食い延ばし(と呼んでいいのだろうか)。鳴いても半歩前進、守備力もやや下がるが、間違いなく4人の中で一番速いのだから、形が良くなるなら厭わない。これが中盤過ぎであれば仕掛けないだろう。

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現状シャンポンでテンパイ。上家から切られたこのも・・・

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678でチーして打。変なソーズなど持ってこないようツモ番をキャンセルし、テンパイ維持率を高める。待ちもシャンポンよりカンの方が強い。
ぼんやりしていると反応できないが、場況に合わせて臨機応変に食い替えをする。

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これは先ほど出てきた例、変則手(かもしれない)の上家からをチーした局面だが・・・。

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次巡出てきたこのも出来メンツチーして手の内にを残す。一度発進したら、中張牌を集める作業に集中する。

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これは以前も紹介した素晴らしいチー。カンで鳴き、割と安全なを切りながらツモ番をキャンセルするのに加え、上家の仕掛け方からを持っていないことを読み、カンよりも片あがりの方が待ちが良いと判断。

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見事にを捕らえ、満貫のアガリをものにした。

 


 

ASAPINさんのすごいのは、固定概念にこだわらず、少しでも自分が有利になる選択肢を見逃さないところだ。特に「ドラドラダッシュ」なんて、門前放棄して食い延ばそうという発想自体、かなり抵抗があると思う。しかし、「カッコ良さ」とか「美しさ」とかに囚われず、愚直に自分が有利となる選択を続けるからこそ、ずば抜けた成績を残し、ダブル天鳳位として君臨していられるのだ。愚直に正着を追求し続けるその姿勢は、麻雀打ちなら見習うべきだろう。

この記事のライター

研タロウ
天鳳ブログ「鳳南研究所」を運営。日夜強者達の牌譜研究に励む。趣味はフリー雀荘巡りと天鳳。鳳南を数千戦打っているらしいが素性は不明。

ブログ:鳳南研究所
Twitter:@hounan_

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