第12期雀竜位・斎藤俊（日本プロ麻雀協会）による対局の寸評記事！今回は「第18期女流雀王戦第6、7節」です。 

第18期女流雀王Aリーグ第6、7節（全8節）

ゲームには"ルール"がある。
"ルール"を守れなかった場合の罰則"ルール"もまた存在する。

麻雀というゲームも然りである。

「立会人！！」

その声は時に申し訳なさそうに、時に少し怒りを込めた声で私を呼ぶ。私は女流リーグの運営係そして立会という立場で裁定に卓へ向かう。

今回は日本プロ麻雀協会における罰則について書いてみるーーー
立会人になったつもりで裁定を考えてほしい。

Case 1
西家の人「親の人が海底牌を1枚間違えて、ツモが残っている状態でノーテン宣言(手牌を伏せる)して、南家がテンパイ宣言(手牌を開いた)しました！」

A. 親が伏せたことで開示を誘発したので、親チョンボ。
B. 親・南家がアガリ放棄となり海底牌ツモ番から続行。
C. 南家が手牌を開いたことで続行不可能。南家チョンボ。
D. 親・南家双方チョンボ。

Case 2
「リーチ後にリーチ者が山牌を5枚ほど崩して牌が見えてしまいました。」

A. 厳重注意。ただしリーチ者なので続行可能としノーペナルティー。
B. 山牌を見せたリーチ者はアガリ放棄となる。
C. 山牌を見せたリーチ者はチョンボ

Case 3
「アガリ放棄の人が一発消しのチーをしました。」

A. 同一局でアガリ放棄に該当する行為を重ねたのでチョンボ。
B. チーは不成立。厳重注意で元に戻して続行。
C. チーは成立。もう一度アガリ放棄宣言されて厳重注意でそのまま続行。

Case 4
「ラス前に点棒見たら100点ズレていて、卓下に落ちていました。」

A. 東1局から4人で点棒移動を再現させ、正しい状態に戻す。
B. 済んでしまっているので現状を優先させる。一旦卓外の供託とし、最後にトップ者に加点する。厳重注意。
C. 済んでしまっているので現状を優先させる。卓外供託とする。誰にも足さない。厳重注意。

プロであれアマチュアの方であれ人間である以上、間違いは発生する。当然極力発生させないことは大切である。

次節は最終節。プレッシャーがかかる対局であるが、チョンボなどの悲劇失点が起こらぬよう、皆が皆、力を出し切ることを期待する。

各Caseの答えは最終節コラム内にて！

第18期女流雀王Bリーグ第6、7節（全8節）

第18期女流雀王Cリーグ第6、7節（全8節）