
東家:西川莉子(最高位戦日本プロ麻雀協会)
南家:齊藤しょあ(日本プロ麻雀連盟)
西家:山内稜子(最高位戦日本プロ麻雀協会)
北家:どうみき(日本プロ麻雀協会)
シンデレラファイトは、プロ7年目までの選手が出場できる舞台。
シーズン1から出場を続け、今年ラストイヤーを迎えた西川莉子が、今回の主人公だ。

麻雀Bar watchで副店長を務める西川。
今日もお店では、彼女を応援するお客さんたちが見守っている。
簡単に負けるわけにはいかない。
【東1局】
親は西川。
ドラも赤もあり、配牌もまずまず。まずは親番で和了り、流れをつかみたい局面だ。
しかし、4巡目に聴牌を入れた山内からリーチが入る。
赤ドラの
を使い、待ちはカン
。

リーチの巡目は早く、安全牌も少ない。
親の西川は、真っ直ぐに手を進めていく。最終手番、西川にも聴牌が入る。

しかし、聴牌を取るためには
を切らなければならない。
終盤、すでに通っている筋は多い。
その中で、![]()
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の筋はかなり危険に映る。
危険牌を押して聴牌を取るか。それとも、放銃を避けるか。
西川の選択は――。
安全牌を切り、ノーテンで親を流すことだった。
ラスは即脱落。
一つの放銃が命取りとなるシンデレラファイトのルールが、西川にこの選択を取らせたのかもしれない。
【東2局】
西川に好配牌が入る。

満貫が見える手。
ここは加点のチャンスと捉え、手を進めていく。しかし、他家の進行も早かった。
まずは山内からリーチ。

さらに同巡、追いついたどうみきからもリーチが入る。

リーチ者の現物は
ではあるが、しかし、どうみきが選んだのは
だった。
下家が萬子のホンイツ模様であることを見て、鳴かれにくい牌を選んだのだ。
仮にここで
を切っていれば、西川にも聴牌が入っていた。
どうみきの技が光る一打だった。
2件リーチに挟まれた西川。
すでに![]()
をポンしており、短くなった手牌には両者への完全安全牌がない。
も押し、自身の加点へ向かう。
しかし、聴牌で押し出されたのは山内の当たり牌、
。
これが3900の放銃となった。

【東3局】
またも西川に、萬子ホンイツの手が入る。

メンホン七対子の一向聴でもあり、鳴いても満貫以上。
跳満、倍満まで見える大きな手だ。
しかし、どうみきから先制リーチ。

そのリーチを受け、親の山内も聴牌。
リーチ者の現物である
・
待ちで、ヤミテンを選択する。

リーチ者から
が打たれ、西川にも大物手の聴牌が入る。

勝負の行方は――。
齊藤がリーチ者の現物を切り、山内のアガリ。
プロ2年目とは思えない冷静な判断。山内の選択が、見事に功を奏した。
【南1局】
現状ラス目の西川にとって、最後の親番を迎える。
ここは何としても加点したい。
10巡目、一向聴。

一刻も早くリーチまでたどり着きたい局面だ。
しかし、2副露のどうみきに、すでに満貫の聴牌が入っていた。

タンヤオ・ドラドラ・赤。
西川にとっては痛すぎる8000点の放銃となった。
しかし親番が落ちたとはいえ、まだあと3局ある。
何としても、加点を――。
【南2局】
西川は先制リーチを打つことに成功する。

打点は高くない。
それでも、残り3局でラス回避を目指す西川にとって、他家のアガリで局が進むよりも、自身で和了ることが何より大事な場面だ。
他家もラス目の西川には打ちたくない。
リーチによって、周囲をおろすことに成功した。
をツモ和了り。
裏ドラが欲しいところだったが、裏は乗らず……500・1000。
嬉しいはずの初和了り。
しかし、裏ドラが乗らなかった悔しさが、西川の表情ににじむ。

【南3局】
東家・西川莉子 12800
南家・齊藤しょあ 21500
西家・山内稜子 38400
北家・どうみき 27300
西川に転機が訪れる。
3着目の齊藤から先制リーチ。

そこに追いついたどうみきからもリーチが入る。

齊藤のツモ和了りだけは、西川の満貫ツモ条件が消えてしまう。
一方で、両者のどちらかが放銃すれば、ラス回避条件が緩和されるチャンスにもなる。
ただし、自身の放銃だけは条件を厳しくしてしまう。
西川は慎重に牌を選ぶ。

結果は、齊藤がどうみきへ8000点の放銃。
西川は微差の3着目で、オーラスを迎えることとなった。
【南4局】
東家・西川莉子 12800
南家・齊藤しょあ 12500
西家・山内稜子 38400
北家・どうみき 36300
西川と齊藤は、和了ればラス回避。
一方、山内とどうみきはトップ通過を争う。
上下で思惑が大きく分かれるオーラスとなった。
齊藤が2巡目に
をポン。
昨年、ファイナルまで進んだ齊藤しょあ。
ここで敗退するわけにはいかない。全力でタンヤオの和了りに向かう。
そこへ、親のどうみきから3巡目リーチ。

現状トップ目の山内。
ラス回避争いの2人が和了りに向かってくれれば、自身はトップ通過となる。
祈るように安全牌を切り出していく。
西川としては、親には絶対に放銃したくない。
しかし、ライバルの齊藤は明らかに押している。
齊藤に和了られれば、自身は敗退。
安全を切り出しながらも、手を崩しすぎるわけにはいかない。
難しい選択を迫られる。
齊藤が2つ目の副露を入れ、聴牌。

その巡目。
上家のどうみきから
が打たれる。

鳴けば、西川も
単騎の聴牌を取れる。
しかし、切る牌は場に1枚も見えていない
。
親へ
で放銃すれば、打点が上がる可能性もある。
さらに、副露している齊藤の
バックも否定できない。
この
は、本当に切っていいのか。
悩んだ西川は――。
を切り、聴牌を取った。
親・どうみきの和了り牌
・
は山に3枚。
は山になく、西川と齊藤、両者の和了り牌である
が山に2枚。
どうみきが
を掴んだ場合は、上家取りで西川の和了りとなる。
運命の索子は、先にどこへたどり着くのか。

齊藤が
をツモ和了り!
親のリーチに押し通し、自らの手で和了りを決めた齊藤がラス回避。
一方、無念の敗退となってしまったのは、西川莉子だった。
反省会で、西川に涙はなかった。
「たくさん押して楽しかった」と語る。
ラストイヤー。
本当は、悔しい想いでいっぱいだったはずだ。
それでも彼女は笑顔で、また麻雀を勉強し、真摯に向き合っていくと宣言した。
その振る舞いもまた、彼女が多くの人に愛される理由の一つなのだろう。

最後の退場シーン。
凛として前を見つめる西川莉子の未来は、きっと明るい。

Day1結果レポート
#2,#3観戦記
後手を踏んでも【シンデレラファイト シーズン5 GroupA #1 担当記者・中島由矩】
どうみきの懊悩と川嶋美晴の絶望【シンデレラファイト シーズン5 GroupA #3 担当記者・坪川義昭】


























