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三元牌で人生が変わった日【シンデレラファイト シーズン5 BEST16 GroupB #1 担当記者・神尾美智子】

三元牌で人生が変わった日【シンデレラファイト シーズン5 BEST16 GroupB #1 担当記者・神尾美智子】

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東一局である。
一瞬、全員の動きが止まった瞬間があった。
何が起こったのか、振り返っていきたい。

Best16 GroupB #1の卓を囲んだのは、桃瀬古都、矢野恵、高梨あい、佐藤あや。

東1局、矢野が[南]をポン、[①]をポン。
さらに[発]も重ね、一気に打点が跳ね上がる。
[白]もポン。
あっという間に、待ちは[発][中]となった。
高梨の手には、その[発]がある。
まずは[3]を切って放銃を回避した。
その後も[発]を止め続けたが、ついに[発]に手が伸びた。

「ロン、24000」

矢野の声に、卓内の時間が止まった。
混一色・対々和・混老頭・小三元・白・発・南。
何度数えても三倍満である。

対局開始から3分半。
高梨は三倍満を放銃した
「感情が表情に出てしまうタイプ」と自身を語っていた高梨。
それでも顔を上げ、ラス回避へ向かっていく。

この半荘は、彼女ひとりの勝負ではない。
大会スポンサーのひとつに、麻雀Barスパナの名がある。高梨あいが副店長を務める店だ。

彼女がプロ生活の分岐点として挙げた「スパナで働きはじめたこと」。
その店が支える舞台で、彼女は点棒を取り返しにいく。

東4局1本場。
3着目の桃瀬が[発]をポン。
その後も桃瀬は軽快に仕掛けを入れ、[④][⑦]待ちの聴牌にたどり着く。
追いかける高梨は、[4]を引き入れリーチを宣言した。

リーチ後の一発目、[四]で桃瀬は降りを選択する。

高梨が[三]をツモ。1300・2600は1400・2700のアガりとなった。

やっとアガれた、という安堵が表情に浮かぶ。
3着目との差を、少しずつ詰めていく。

南2局。
高梨がこの手で[発]を重ね、放送席も色めき立つ。

東1局の小三元を、今度は高梨の三元牌でやり返せるのか。そんな期待が場を包む。
[中]をポン。

[発]もポン。

一時も目を離せない展開だった。
しかし、3着目の桃瀬が高梨の一人旅を許さない。
高梨が切った[②]に桃瀬がロンの声をかける。

タンヤオの1300。
高梨の勝負手は、桃瀬にかわされる形となった。

その後も高梨はアガらせてもらえず、結果は以下のようになった。
1位通過:矢野恵
2位:佐藤あや
3位:桃瀬古都
4位脱落:高梨あい

高梨にとって、この半荘は他の3人とは別の重みを持っていた。
ファンに宛てたメッセージに、彼女はこう書いている。「6月いっぱいで活動休止予定でしたが、絶対勝ち上がって延命します!」。
今年の3月30日、彼女は自身のXで活動の一部休止を発表していた。

アイドルとしてデビューした2013年から数えて13年。受験期間を除けば、活動を休むと決めたのはこれが初めてだったという。
麻雀プロとしての活動を続けるかどうかは、シンデレラファイトの結果次第。
そう定めて迎えた夏だった。

活動は一時休止に入るが、インタビューでは「来年のシンデレラファイトまでには休養から復帰したい」と締めくくった。

13年で初めて、彼女は休むことを選んだ。休み方を知らない人が、初めて休む。パワーアップして戻ってくるのを楽しみに待ちたい。

Day6結果レポート

#2,#3観戦記

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