「これは秘密なのですが、願掛けで前回と服も髪型も一緒にしました」
試合当日、柊なつきはそうポストした。
これは秘密なのですが、願掛けで前回と服も髪型も一緒にしました?
— 柊なつき (@natsun_ki) July 28, 2026
前回、というのは本対局の一週間前のDay4のことだ。
配牌九種から柊はまっすぐ国士無双へ向かい、たどり着いた先は十三面待ち。シーズン5本戦で初の役満である。そのままトップを取り、柊はBest16の椅子を自分の手で引き寄せた。

同じ服、同じ髪型——あの日の勝利を、もう一度手元に呼び込もうとしていた。。

柊なつきは日本プロ麻雀協会21期後期。池袋の麻雀BARスパナで店長を務めている。
そして彼女がプロを志したきっかけは、人生で初めて観た麻雀番組がシンデレラファイトだった——。
この日の配信のスポンサー欄には「麻雀BAR スパナ」の名前が並んでいた。自分の店の看板を背負って、自分が憧れた番組の卓に座る。そういう場所まで、彼女は歩いてきた。

卓を囲んだのは西園遥、山内稜子、柊なつき、梶梨沙子。

南3局。ここまで柊は、アガリも放銃もなく、リーチも宣言できていなかった。
誰にも放銃していないのに減っていく点棒。
何もしていないのに14200点のラス目だ。

一度はアガらないとラスを逃れられない。
最後の親番の柊が
を引き入れ、柊にとってこの日最初の「リーチ」だ。

絶対にここはアガリたい。
待ちは![]()
。

すぐに西園が安牌として切った
を山内がチー。

※南をすでにポンしていた山内が手を進める。。
もし山内が![]()
を引くと当たり牌の
が出ていくと思われたが…。
なんと山内は
を重ねて、柊の当たり牌を吸収し、![]()
待ちで聴牌した。

そして、西園が柊の安牌の
を切った。

その牌に山内がロンの声をかける。

柊の親が、終わってしまった。

余談だが、柊がリーチを宣言してからここまでの流れを、解説の綱川プロがほぼ正確に予知していた。ぜひ映像でも確認してほしい。
南4局、ラス目の柊と3着目の山内との差は、8000点。
山内は流局か、安くてよいのでアガりたい。
柊は満貫を狙っていきたい。

中盤、柊は満貫確定の決死のリーチを打った。

![]()
よ、どうか来い!
そう念じた直後、梶が柊の安牌の
を切り、3副露していた山内からの「ロン」の声。

決着は、あっけないほど早かった。
結果は、以下の通りだ。
1位通過:西園遥
2位:山内稜子
3位:梶梨沙子
4位脱落:柊なつき

柊なつきについて、もうひとつ書いておかなければならないことがある。柊が本戦の舞台で敗れるのは、初めてではない。昨年のシーズン4、Best32 GroupAの#2。
本戦初出場だった彼女は、3着目の400点差のラスに落ち、そのまま脱落した。解説の綱川プロが彼女の麻雀に告げた言葉は「反省箇所は…なし!」だった。非の打ち所がなくても人は負ける。あの日の柊も、凛とした表情で舞台を降りていった。

事前アンケートの「今、一番欲しいものは?」への答えは、「シンデレラファイトで優勝した時にもらえるガラスの靴」。
「ガラスの靴をスパナに飾りたい」と続けている。一年前の彼女も、同じ願いを唱えていた。
棚はまだ空のままだ。
来年こそ、スパナの棚にガラスの靴を。

Day5結果レポート
#1,#3観戦記
「えー、ここで臨時ニュースです。香野蘭が暗闇で、何者かに襲われました。」【シンデレラファイト シーズン5 BEST16 GroupA #1 担当記者・中島由矩】
#3準備中































