もっと勝つための現代麻雀技術論 第185回 「リーチとダマの分岐点②」

 前回は、先制リーチがかかっている状況で、こちらもメンゼンでテンパイした場合に、「アガリ率が落ちる」ことを理由にダマにするケースを取り上げました。

 基本的に、「押し有利」な手で、こちらの待ちが、先制リーチの現物待ちといった、ダマにしていれば比較的他家からの出アガリが期待しやすい待ちでなければダマよりはリーチ、現物待ちのケースについては第184回で解説した通りです。

 現麻本では、ダマ6翻(跳満)のような打点情報のメリットが特に小さい手もなければ、ダマにしても出やすくならないならリーチとしました。ダマ4翻(満貫)程度であれば、ダマにしても出やすくならないなら基本はリーチして跳満以上を目指します。

 しかし、第183回で申しましたように、麻雀は持ち点よりも順位を争うゲームなので、ダマでも満貫となるとダマのままあがって跳満になる可能性を逃してもそこまで大損というほどでもありません。

 「ダマにしても出やすくならない」と言っても、リーチが1人だけならある程度は押すけど、2人リーチになれば完全に降りる他家がいるなら、リーチを打つことで若干アガリ率も落ちることになります。ダマでも満貫テンパイとなると、正しい判断が下せるかどうかで戦績に大きな影響を与えるので、もう少し突き詰めて考えていきたいと思います。

 ダマで満貫の手で、ダマにしても出やすくならないけどリーチしないケース。まず考えられるのは、待ちが残り2枚以下といったかなりアガリにくいケース。待ちがかなり悪い場合でも、ダマで満貫以上となればベタオリするほどではないことは第175回で申しましたが、アガリ率自体はかなり低いので、あがれなかった場合にリーチ棒の1000点損失するデメリットの影響も大きくなります。

 ダマにしていれば手変わりしてアガリやすくなることもありますし、終盤かなり危険な牌を引いた場合に降りるなり、回しつつテンパイを目指すこともできます。第183回で申しましたように、一つの要因(待ちが特に悪い)だけを見た場合、リーチもダマも大差ないので、他に複数のダマ寄りの要因があるのでダマという考えです。

 他には、これは先制リーチが入っているケースではあまりありませんが、リーチをすることで、先制テンパイ者のアガリ率を上げてしまう可能性が高いと判断できる場合。例えばテンパイ濃厚だが安手の可能性が高い鳴きが入っていて、こちらもダマで満貫のテンパイが入っているが、鳴き手のアガリ牌である可能性が高い牌がこちらの現物である場合。こちらのリーチに他家が降りて現物を切ることで鳴き手のアガリを誘発してしまうことも考えられます。

 逆に、リーチをしても鳴き手の他家のアガリ率が上がらなさそうであれば、リーチすることで安手でテンパイを入れているその他家が降り、そのおかげで、ダマにしていれば先にあがられていたけれどリーチしていたのでアガリ牌をツモることができるケースもあるのでなおさらリーチが有利になります。

 元々リーチすることによる打点上昇のメリットが大きいのであれば、リーチに対して他家が押してくるか降りてくるかに関わらずリーチ有利になりますが、ダマでも満貫あるような手であれば、他家の動向によって判断が変わることも考えられます。体系化するのが難しい分野ですが、「一手の価値」が非常に高い局面なので、第184回からの繰り返しになりますが、個別の局面に応じて、「実戦ではいつ判断を変えるべきなのか」を意識するようにしましょう。

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