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もっと勝つための現代麻雀技術論 第184回 「リーチとダマの分岐点」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第184回 「リーチとダマの分岐点」

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 前回はメンゼン先制テンパイ時に、「ダマでも打点十分」という理由でダマにするかどうかの分岐点について取り上げました。それでは被先制時はどうでしょうか。先制時であれば、リーチに他家が降りればダマにしていた場合よりはアガリ率が落ちます。

 しかし、こちらの待ちが先制リーチにとっても危険牌であれば、ダマにしていても他家からの出アガリはあまり期待できません。先制時であっても、ダマでも高打点の手をリーチすることが局収支で明確に劣るケースはほとんどありませんでした。

 ですから、リーチしてもダマに比べてアガリ率があまり落ちないのであればダマで高打点であっても基本的にはリーチすべきと言えます。高打点テンパイなら基本は押し有利なのですから、ダマで降りる選択肢を残す必要もないですね。

 それでは、役有りテンパイでリーチの現物待ちといった、ダマなら比較的出アガリしやすい場合はどうでしょうか。本では、良形テンパイでダマ40符3翻以上の手か、悪形テンパイはダマ、他はリーチとしましたが、こちらのシミュレートを元にしたものです。

現物待ち時の追っかけ立直 - 麻雀一番街

 シミュレートでは、ダマにした場合、リーチしてない他家2人からこちらのアガリ牌が出てくる確率は、先制リーチが入ってない場合と同程度と仮定しています。つまり、先制リーチに通る牌が多く、こちらがリーチ相手にかなり危険な牌を切ることになるのでダマでもテンパイが警戒されやすいといった場合は、この基準ではダマでもリーチした方がよくなるケースも考えられます。

 とは言っても、危険牌を切っても意外と警戒されないこともありますし、警戒されたとしても共通安牌が少なければ切られることもあります。ダマのままリーチ者から出たりツモアガリしたとしても、既に高打点テンパイならそれほど損するわけでもないので、「先制テンパイだとしても基本はダマ」にする手牌であれば、一旦はダマにして他家から共通安牌ばかり切られ出アガリがほぼ期待できないと判断すればリーチ。

 ダマ良形40符3翻や悪形40符2翻のような、「先制テンパイなら基本はリーチ」する手牌なら危険牌を切る時点でリーチというのが一つの目安でしょうか。

 逆に、先制リーチに通る牌が少なく、リーチしてない他家2人の手の内にこちらのアガリ牌があれば優先的に切られる可能性が高いのであれば、この基準ではリーチでもダマにした方がよくなるケースも考えられます。

 平和のみテンパイで、リーチ者とは結構点差がついているトップ目のような、「リーチで点数を上乗せするメリットがあまり大きくなく、引いた牌の危険度によっては降り有利になることも考えられる」のようなケースが一例として挙げられます。

 「ダマにすれば他家がどの程度こちらのアガリ牌を切るか」については局面の影響が大きいので、繰り返しになりますが、個別の局面に応じて、「いつ判断を変えるべきなのか」を明確にしていくことも必要です。このあたりは文章だけでは説明しにくいので、後日機会があれば実戦問題形式で取り上げていきたいと思います。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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