U-NEXT Pirates木下尚監督「Mリーグ初の連覇を狙う」

　Mリーグ2019で初優勝を飾ったU-NEXT Pirates。優勝メンバーは役満に放銃しても微動だにしない小林剛（麻将連合）、オンライン麻雀「天鳳」の初代天鳳位でもある朝倉康心（最高位戦）、優勝の立役者とも呼び声高い石橋伸洋（最高位戦）、Mリーグ初登場初勝利と鮮烈デビューを飾った瑞原明奈（最高位戦）の4人体制で今季連覇を目指していく。

　栄えある優勝監督となった木下尚監督に、今季にかける思いを聞いた。

今季のチーム編成については？

「優勝メンバーなんで、今シーズンも同じメンバーでMリーグ初の連覇を目指したいという気持ちから、変更なしを決断した次第です。瑞原さんを含めた4人体制となったチームの雰囲気がパイレーツのカラーだと思っていますので、このチーム編成は優勝した瞬間から決まっていた感じですね」

写真左から朝倉康心、小林剛、瑞原明奈、石橋伸洋の4人体制で連覇を目指すU-NEXT Pirates

チャンピオンチームとして、U-NEXT Piratesの今季目標は？

「Mリーグ初の連覇を狙うことです。昨季は優勝できたとはいえ、ファンの皆様にはハラハラドキドキさせる試合運びが多くなってしまったので、今季は安心できるような試合運びがシーズン終盤までできるといいなとは思っています」

ズバリ今季のキーマンは？

「昨季はセミファイナル以降、わりと全選手均等に采配した結果、チームとしては成績が伸びたという実績もあるので、誰かひとりがキーマンではなく、U-NEXT Piratesは全員がキーマンだと思っています」

「小林選手には昨季同様に安定したチームの柱としてポイントを積み上げる常勝を期待しています。ファイナルで大三元をアガってくれた朝倉選手には復活を期待しています。石橋選手は昨季セミファイナル以降のすごかった勢いを止めずにやってほしいですし、2シーズン目となる瑞原選手には、さらなる成長を期待したいと思っています」

コロナ禍におけるファンサービス等は、どのように考えていかれますか？

「一番悩んでいるのは、ファンクラブ会員向けのサービスを充実させていく方法です。初年度はリアルイベントが非常に評判が良かったのですが、昨季はパブリックビューイングもコロナの影響で中止となり、チームとしても北海道から仙台、東京、大阪、福岡と5大都市を回る全国ツアーのプランを計画しておりましたが、結局すべてキャンセルすることになってしまいました」

「オフシーズンにはオンライン麻雀の天鳳さんや雀魂さんでオンラインイベントを開催し、好評を頂きました。コロナ禍を受け、今後はオンラインイベントにさらにどう集客するのか、そしてどう盛り上げていくのかに対して力を注いでいきたいと思っています。そしていずれリアルイベントでファンの皆さんとご一緒できるものを充実させていきたいなという思いはあります」

「いっぽうでサポーター数は、もっともっと増えていってほしいので、やはりまだまだ手を変え品を変え盛り上げていかなければいけないとも思っています」

今季から2シーズン連続で4位以下の場合、選手の入れ替えがレギュレーション（※）で義務付けられました

「Mリーグにとっては、前向きなレギュレーション変更だとは感じています。限られた選手枠しかないリーグなので、もう少しいろんなプロ雀士の方が、入れ替わり立ち替わり入って、Mリーグ全体として伸びていくのが、私個人としては望ましいかなとは思っています」

「やはりルールが無い中で、選手の入れ替え等をチーム判断で行うことは、なかなか難しいと感じたところもありました」

「パイレーツは初年度は5位ということでファイナルには残れなかったので、その時点で選手の入れ替えや補強等はどうするかという議論は、正直あったんですけれども、1シーズン1選手20試合前後の結果で判断しなければいけないというのは、やはり試合数が少なすぎますし、結果だけで判断するのは難しいなと思っていたところでの変更なので、非常に合理的だし適切だと思っています」

（※）2020シーズンより、レギュレーションが変更となり「2020シーズン」から起算して、閉幕時に2シーズン連続で4位以内に入れなかったチームは、その翌シーズンにおいて最低1名の入れ替え、または追加によってチーム編成を変更。自由契約となった選手は、翌シーズンに所属していたチームとの再契約は不可とすることがルール化された。