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もっと勝つための現代麻雀技術論 第104回 「タンヤオ片アガリの鳴き判断」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第104回 「タンヤオ片アガリの鳴き判断」

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 今回はのような面子候補を含む、タンヤオが確定していない1シャンテンからの鳴き判断を考えます。 

 タンヤオ確定のリャンメン×2の1シャンテンの場合は第94回で取り上げましたように、分岐点はドラ0で5巡目、ドラ1で6巡目、ドラ2で3巡目、ドラ3は1巡目から鳴きでした。今回はタンヤオが確定していないので、はほぼ鳴き有利です。「役をつける鳴き」なので悪形を解消する鳴きに近いですね。分岐点はドラ0で2巡目、ドラ1で3巡目、ドラ2以上は1巡目から鳴きます。

 一方、を鳴いて片アガリになる場合、分岐点はドラ0、1で11巡目、ドラ2で10巡目、ドラ3で3巡目。それほどアガリやすくならないこともあり、ドラ2でもドラ0の場合と分岐点に大差無し、ドラ3でもスルーが悪くない巡目があるのは、前回の完全1シャンテンから役牌片アガリテンパイにとるケースに似ていますね。

 、つまり平和がつく場合はもちろんスルー寄りになります。タンヤオ確定の場合の分岐点はドラ0、1で9巡目、ドラ2で5巡目、ドラ3は1巡目でも鳴きでした。今回はを鳴く場合はドラ0、1で6巡目、ドラ2で3巡目、ドラ3は1巡目でも鳴き。から鳴く場合はドラ0、1で12巡目、ドラ2で11巡目、ドラ3でも5巡目くらいになります。

 

  完全1シャンテンで、前者はを鳴いた場合はシャボ待ち。後者は片アガリテンパイが残る場合。良形確定の完全1シャンテンの場合の分岐点はドラ0、1で9巡目、ドラ2で5巡目、ドラ3は1巡目でも鳴きでした。今回は鳴いて良形テンパイになる場合はドラ0、1で6巡目、ドラ2で2巡目、ドラ3は1巡目でも鳴き。鳴いてシャボ待ちになる場合はドラ0、1で12巡目、ドラ2で11巡目、ドラ3で5巡目。片アガリが残る場合はドラ0、1で12巡目、ドラ2で12巡目、ドラ3で7巡目とややスルー寄りになります。ちなみに最序盤なら、片アガリテンパイと、頭頭の高めタンヤオ完全1シャンテンがアガリ率でも同等になります。

 になって平和がつく場合、なら鳴いて良形が残る場合の分岐点はドラ0、1で9巡目、ドラ2で5巡目、ドラ3は1巡目でも鳴き。悪形が残る場合はドラ0、1で13巡目、ドラ2で11巡目、ドラ3で6巡目。なら鳴いて良形が残る場合の分岐点はドラ0、1で8巡目、ドラ2で5巡目、ドラ3は1巡目でも鳴き。悪形が残る場合はドラ0、1で13巡目、ドラ2で12巡目、ドラ3で9巡目になります。

 片アガリ形を特別嫌うことはないですが、メンゼンなら良形確定で鳴くと悪形テンパイとなると満貫テンパイでもスルーした方がよくなる場合があることは意外に思われたかもしれません。出現頻度自体は低いですが、アガリに近いうえにあがった時に確実に高打点になる手なら戦績に与える影響も大きいので、「手が進む牌は全部鳴く」で本当にいいのかに気を付けるようにしたいですね

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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