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ネマタの手組の達人 第1回

ネマタの手組の達人 第1回

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打牌は大きく分けて3通り

麻雀のアガリ形は1アタマ4メンツ。完成メンツ、アタマを残すなら、打牌は大きく分けて、「1枚から切る」「2枚から切る」「2+1枚から切る」の3通りです。今回の問題なら、がそれぞれ、「1枚」「2枚」「2+1枚」に相当します。昔から意見が分かれやすい何切る問題にはこの3択になるものが多く見られます。性質の違う組み合わせなので、直接比較するのが難しいからです。

基本は1枚の牌を切る

結論から言えば、私は打とします。直接比較するのが難しい場合、私は一手進んでメンツが完成した時を比較して判断するようにしています。

麻雀はテンパイなら大半の1シャンテンに勝るゲーム。これくらいなら打でテンパイを外すよりは即リーチ有利とみるので、打>打と考えます。

これなら平和、イーペーコーもあるので打がよさそうですが、これは打としていた場合も狙える手変わり。この手変わりは打にはないことから、打>打と考え、以上から打と判断しました。

理屈を示すと長くなってしまいますが、基本的に、「リャンメンを作るだけの1枚の牌」よりは、2枚、2+1枚になっている牌を残した方がよいと考えれば問題ありません。

選択肢は広く、打牌比較はシンプルに

今回は打が約80%と圧倒的多数を占めました。ところが、この手牌はプロのリーグ戦のもので、打ち手のプロ雀士の方は打を選択。打や打と回答したプロも見受けました。

では、打を選ばなかった打ち手は、果たしてプロであったとしても弱いのでしょうか。私はこの問題に関しては打が正解とみなしてよいと思っていますが、他の打牌を選んだ打ち手が弱いとは考えません。むしろ、「打を選んだ打ち手の平均的実力」より、「打を選ばなかった打ち手の平均的実力」の方が高いまであるとさえ思っています。

雀頭をに替えた手牌。これならタンヤオがつくので打がはっきり優勢でしょう。ここから打とするのは、問題の手牌から打とするより損失が大きいまであります。

問題の手牌でが2枚切れならどうでしょう。今度は打が有力です。場に切られている枚数を把握する能力は、麻雀においてとても大事なものです。

問題の手牌で跳満ツモが必要な局面なら、今度は打 ツモや、 ツモのようなアガリ形も見据えることができます。リーグ戦ならこのような条件戦で上手く立ち回る技術を要求される局面も増えるでしょう。

このように手牌、局面に応じた打牌は、最初から選択肢に無ければ考慮することさえできません。よって、麻雀が強くなるためには選択肢を広く持つことも大切なのですが、それはあくまでその時選べればよいこと。特に条件が明確になってないのであれば、打牌比較はもっとシンプルにやった方が正解を選びやすいものです。

次回の問題

 ドラ

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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