4/23(月)、4/26(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグ2018 WHITE DIVISION 25-28回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
前回までの成績はこちら↓
25回戦:漫画!?カンチャンで7面張に勝つ!
石橋が絶好のを引き入れ、の3面張でリーチすると、達也も負けじとの4面張リーチといった。
2人併せてなんと7面張!!
これは2人がやりあって決着かと思いきや、そこに割って入ったのは勝又だった。
をチーしてカンテンパイを組むと、リーチの2人をケアしたたろうからが打ち出され、勝又が7面張をカンチャンでかわす。
すると、つないだ1本場でウラ2の6,000オール。
これで勝又が大きくリードするが、食い下がったのは達也。
トイツを捉えるのがうまい達也のイメージからすると、トイツには手をかけず、辺りを打っていくイメージを持っていたが、達也はを切っていった
すると、次巡にを引き、さらに打。
これは打点基準を高く設定している達也らい。
カン受けを切り捨て、ドラのだけ受けられるようにすると同時に、が重なってのホンイツを見たというわけだ。
実際には直接を引いてリーチをかけ、ツモウラでマンガンとしたが、反撃もここまで。
勝又が逃げ切って今期2勝目を決めた。
▼▼▼28回戦:2連勝を決めた勝又の、斜め上をいく悔しがり方▼▼▼
さきほどトップを取った勝又が、ここでも素晴らしい手順を見せる。
序盤からしつこくを残すと、ここでもを切らすにリャンシャンテン戻しとした。
これは、イッツーか123の三色を見た、決め手を逃さない柔軟な1打である。
すると、構想通りイッツーでテンパイし、リーチツモ。
このマンガンで頭1つ抜けると、次局でもテンパイ。
を切ってにするか、を切ってとするか。
枚数がさほど変わらないのであれば、単純両面よりも変則待ちに受けた方がアガりやすさは上がる。
例えばこの手を待ちでリーチしても、絶対にノーチャンスになることはないが、でリーチすれば、やが4枚見えてがノーチャンスになることがあるからだ。
枚数はさほど変わらないが、出アガリ面での優位性、出アガリ時やツモアガリ時の打点上昇を考慮し、勝又は切りリーチに踏み切った。
そして、和久津のリーチ宣言牌を一発で捉えて5,200。
トップの地盤を固めた。
2着以下を大きく引き離した勝又は、3着落ちやラス落ちのリスクがないと見るや、オヤでさらなる加点を狙う攻撃姿勢を見せる。
達也がこの3フーロでカンテンパイを組んだところ。
ここに対し、勝又がをツモ切った。
ソウズの3フーロに対してソウズを勝負である。
確かに、トイトイがつかなければで当たっても5,200であり、下位が混沌とする分、失点に比べると自分のトップ率は低下はかなり小さく済むだろう。
また、達也の切り順が、の後にターツ外しになっており、その直後にポン打。
これだと、染まり切っていないことがあってもおかしくない。
そういった要素を加味してだろう。勝又は、と通して1,300オールを決め、盤石の逃げ切り体制を構築した。
しかし、オーラスに勝又が意外な動きをしたので驚く。
オリて流局トップのオーラス、勝又はをでチーする遠い仕掛けを始めたのである。
確かに、勝又にとっては唯一マンガンを放銃できない和久津が仕掛けてくれたため、仕掛け返しやすい状況ではあるだろう。
それはわかるのだが、そもそも遠い仕掛けを入れてまでアガリに向かう必要がないため、この仕掛けに驚いたのである。
結果、平賀が和久津からアガり、勝又が逃げ切りで2連勝を決めた。
それにしても、オーラスの仕掛けは一体どういう意図だったのだろうか。
実は勝又、南3局に和久津のリーチと平賀のダマテンに挟まれていた。
チートイツ気味の和久津に対し、一発でを打ち出した平賀は5,800の現物待ちをダマテンにしている。
これに対し、勝又は共通アンパイがあるところからで平賀に放銃。
残り巡目を考えると、ここでを打っておく方が有利にも見えるが、勝又にとっては「ヌルイ放銃」だった。
このオリ打ちが、オーラスの仕掛けに関わっている。
勝又「5,800オリ打ちしちゃったから、オリ打ちした分は絶対に取り返してやると思って、オーラスに連荘しにいった」
想像の斜め上をいく面白さ。
実にユニークな発想である。
しかも、あの冷静な勝又がこういう発想をしているのが面白さに拍車をかける。
オーラスの仕掛けは実らなかったが、勝又が2連勝でプラスを100付近まで持ってきた。
▼▼▼26回戦:「またか・・・」佐々木の針穴トップ▼▼▼
オーラス、カンをチーした平賀にアガリトップのテンパイが入った。
もちろん、アガらなくてもトップになるケースは多い。
しかし、当然のようにここに割って入る首位独走中の佐々木。
ドラでアガってウラ1という針の穴に糸を通すような条件だったが・・・
ドラではない方でアガったにも関わらず、なんとウラドラが2枚乗って8,000。
トップをまくってしまった。
この牌姿でウラが2枚乗る確率は実にわずか9%。
9%をあっさりクリアした佐々木が、今期何回目かわからない逆転トップで一人旅を続ける。
▼▼▼27回戦:全部自分でアガればいいんです!猿川流逃げ切り法▼▼▼
細かくアガリを重ねて4万点のトップ状態を築いた猿川は、南場のオヤが流れても攻撃の手を緩めない。
佐々木からのリーチに追いかけ、佐々木からを打ち取ると、次局も高目タンヤオを躊躇なくリーチ。
オヤ番がなく、放銃して逆転を許せば再逆転するのは難しいおそれがあるが、そんなことには構わず2局連続でリーチをかけていった。
すると、佐々木からを捉え、勝負あり。
自力で勝負を決めにいった猿川がトップで、ついにマイナスを100台まで回復させてきた。昨年の大逆転の再現なるか。
『逆転の猿川』、その反撃が幕を開けた。
■次回は、4/30(月)21:00からWHITE DIVISION 29、30回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定
https://abema.tv/channels/mahjong/slots/EdZVBJ64FmT8KZ
藤田晋invitational RTDリーグとは
2014年に麻雀最強位を獲得した藤田晋が、団体の垣根を超え、今最も強いと言われている麻雀プロを招いて開催される長期リーグ戦。
予選ではBLACK DIVISION・WHITE DIVISIONそれぞれ8名ずつの選手が出場し、各ブロック予選全54回戦をすべて放送する。
前代未聞のスケールで開催される今大会は、名実共に最強の雀士を決める戦いと言っても過言ではない。
毎週月曜日・木曜日の午後21時から最新対局を放送!!
(日曜日のお昼に、その週の最新対局をまとめて放送)
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