ネマタの戦術本レビューネマタの戦術本レビュー第604回「多井熱 著:多井隆晴 その7」19 将棋では読みの力は年を重ねるにつれて落ちていくが、経験から培われた大局観は衰えないと聞きます。麻雀にも同様のことが言えるかもしれません。私自身、記憶力や判断力は10〜20代の頃と比べてはっきり落ちましたが、まだ実力そのものが衰えたという気はありません。 ただし、麻雀は運の要素が強いゲームなので、経験則がかえっ...
ネマタの戦術本レビューネマタの戦術本レビュー第603回「多井熱 著:多井隆晴 その6」16 麻雀は運要素の強いゲームですが、運要素が強いからこそ、人間が正しく評価することが難しいゲームでもあります。私自身は、プロがファンに媚びるだけになるのも問題なので、専門家としての内部評価自体は必要だと思っています。ただ、麻雀というゲームの性質故、専門家の経験則に基づいた評価に誤りがあったというのが実情ではないでし...
ネマタの戦術本レビューネマタの戦術本レビュー第602回「多井熱 著:多井隆晴 その5」13 機構設立が連盟脱退の前にあったというのは初耳です。個人的に麻雀界の話として最も興味深いところなので、何十年か経って、配慮の必要が無くなってからでいいので死ぬ前に聞きたいものです。 話は変わりますが、最近は、「麻雀は勝つためでも楽しむためでもなく、麻雀をするために打つ」。手段をそのまま目的にしようと思うようにな...
ネマタの戦術本レビューネマタの戦術本レビュー第601回「多井熱 著:多井隆晴 その4」10 現状の大会形式ではよほど実力差が無ければ、優勝するのはその日最も運が良かった人と言わざるを得ないでしょう。だからこそ、結果的には負けたプレイヤーにもっとスポットが当たってもいいと思います。それでこそ、ストーリーとしての麻雀の面白さが視聴者にも伝わるのではないでしょうか。 11 プロ雀士になる難易度だけなら自動...
ネマタの戦術本レビューネマタの戦術本レビュー第600回「多井熱 著:多井隆晴 その3」7 最近も麻雀界は「ヒールを演じる事ができる」人が少ないように思います。私自身も、「勝つための現代麻雀技術論」を出版してからは何かと発言を控えていた感があるので、もう少し本音で話してもいいかなと思わされました。 8 私は正直麻雀のタイトル戦には興味がありませんでしたが、「天鳳名人戦」で初めて面白いと思うようになりま...
ネマタの戦術本レビューネマタの戦術本レビュー第599回「多井熱 著:多井隆晴 その2」4 小学生の頃は将棋棋士になりたかった私は、大学に入ってからは麻雀で生計が立てられたらと思うこともありましたが、プロになっても給料が出ないどころか、高い会費を払わなければならないと聞いてあえなく断念することになりました。プロでなくても雀荘メンバーならとも思いましたが、麻雀仲間のメンバー経験者のほとんどから、「麻雀好き...
ネマタの戦術本レビューネマタの戦術本レビュー第598回「多井熱 著:多井隆晴 その1」1 麻雀はたまに打つ程度の人であれば、「好きこそものの上手なれ」と言うように、まずは自分に合った好みの打ち筋を身につけることも大事だと思います。しかし、「強くなるにはどうすればいいか」という質問が出る程度には麻雀を打つ事が日課になっている人にとっては、苦手なことに我慢して取り組む必要があるでしょう。苦手ということは、...