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ネマタの戦術本レビュー第977回「『データで勝つ三人麻雀』編 その14 著:みーにん 編:福地誠」編

ネマタの戦術本レビュー第977回「『データで勝つ三人麻雀』編 その14 著:みーにん 編:福地誠」編

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

テーマ28 モロヒッカケの危険度

リーチ宣言牌の筋が待ちになっているケースを俗にモロヒッカケと呼びます。危険になりやすい理由は本書に示されている通りですが、要は、「宣言牌がフォロー牌のケースであった」可能性が高いと読める場合に、筋であっても危険になると言えます。ですからモロヒッカケでなくても、5が切れた後1を切ってリーチなら2と何かのシャンポン待ちが結構ありそうです。

こういった、「モロヒッカケでなくても筋が危険」になるケースを含めたうえで、宣言牌の筋待ちと筋待ち全体の放銃率に結構差がついていることから、「宣言牌がフォロー牌でない筋」に関しては安全になりやすいと言えます。たまたまシャンポンやペンチャン待ちが残っているケースも否定できるならなおさら安全と言えそうです。

「宣言牌がフォロー牌」という点では、テーマ30のソバテンと共通しています。手順のうえでそうなっただけで、特別ヒッカケの意図を持たないことも多いことから、個人的にはモロヒッカケではなく、「ソバテンの筋待ち」とでも呼びたいですね。

テーマ29 捨牌の5p切り

裏筋一般論についてはテーマ31で改めて取り上げるとして、テーマ27より先切りの外側が安全になりやすいことから、早い5p切りには36p47pが通りやすく、28pも宣言牌以外の筋なので当然通りやすい。必然的にピンズの待ち候補は14p69pに絞られることになります。ソーズ待ちのケースは同様に残るので、放銃率が2倍とまではいきませんが、それでも結構危険度が上昇しています。

天鳳位のコメントにありますように、序盤から手組のうえで有用な牌を切ると、河が弱くなり出アガリが利きにくくなるデメリットがあります。無理に染めるより、リーチとドラで高打点を狙った方がよいことが多いのはこういうところからも言えるのです。

テーマ30 ソバテンの危険度

ソバテンが当たりになるのは、「リーチ宣言牌がフォロー牌で、入り目でない」ケース。逆に言えばそうでない場合は通ることになるので、宣言牌がフォロー牌でない、つまりは浮き牌であるケースが多い場合はソバテンが危険でないことになります。待ちが端寄りの牌ほどソバテンが危険になっているのは、宣言牌がフォロー牌であることが多いため。天鳳位の言葉を借りれば、「逆手順」であることが多いためです。

全体としてはソバテンが危険でないにも関わらず、「宣言牌がフォロー牌」という点で共通しているモロヒッカケが危険になるのは、筋待ちが全体的に通りやすいので相対的に危険になっていることに加え、待ちの組み合わせが限られる「逆手順」であることが多いため。第4章は項目毎の関連性を踏まえたうえで読む事でより理解が深まると思います。

みーにんさんの『データで勝つ三人麻雀』

宇宙初! 三人麻雀のデータ戦術書

スピーディーでゲーム性が高いことから愛好者も多い三人麻雀。四人麻雀に比べると圧倒的にデータの蓄積量が少ないが、本書は麻雀データ研究家・みーにん氏が収集、解析した膨大な天鳳鳳凰卓での実践データに基づいた、前例もそしてこの後にも出てこないであろう、唯一無二の三麻戦術書である。実践の場でどう立ち回るべきなのか、データが導き出す!

【ココがすごい!】
●「ツモ損・抜きドラあり(天鳳ルール)」「ツモ損・抜きドラなし」「ツモ損なし・抜きドラなし(MJルール)」「ツモ損なし・抜きドラあり」の4ルールに対応
●100個以上のグラフ・表・式を駆使
●8代目三麻天鳳位・abantes氏が各テーマごとに解説した実践向きコラムを掲載

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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