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新井啓文の「ゴキゲンな」打点志向とキャラクターはMリーグ向き?

新井啓文の「ゴキゲンな」打点志向とキャラクターはMリーグ向き?

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2020年の麻雀最強戦において、代打出場という立場からファイナル準優勝で一躍脚光を浴びた人物、それが新井啓文プロだ。近年、所属団体である最高位戦日本プロ麻雀協会の試合でも、タイトル戦で上位に食い込むことが増えてきている。高打点狙いかつ粘り強い雀風と、明るいキャラクターが人気の新井。もし新井がMリーグに参戦していたら、果たしてどのように麻雀界を盛り上げてくれていたのだろうか。今回は、そんな新井の雀風や人物像に迫っていこう。

目次

新井啓文の基本情報・プロフィールデータ

名前 新井 啓文 (あらい けいぶん)
異名 ゴキゲンな一発屋 
生年月日 1979年7月20日
出身地 埼玉県熊谷市
血液型 AB型
趣味・特技 人狼・マーダーミステリー・将棋
本人公式SNS Twitter
Facebook
所属団体 最高位戦日本プロ麻雀協会
プロ入会年 2001年
主なタイトル 第38期最高位
麻雀最強戦2020男子プロ代表決定戦「プロ雀士ランキングベスト16大会」 優勝・ファイナル準優勝

プロ入会年の2001年時、なんと新井は母校である青山学院大学に在学中の身だった。そこからAリーグ昇格までには10年を要したが、2013年に昇級初年度のAリーグを1位で通過。初出場ながら決定戦も制し、第38期の最高位を獲得した。その後、2018年に降級を経験するも、1年ですぐさま復帰。2021年には2度目となる決定戦出場を果たした。

経歴

2001年:最高位戦日本プロ麻雀協会 第26期 入会
2002年:第10期發王戦 準優勝
2012年:最高位戦リーグAリーグ昇格
2013年:第38期最高位
2019年:第14期飯田正人杯最高位戦Classic 3位
2020年:麻雀最強戦2020男子プロ代表決定戦優勝
2020年:麻雀最強戦2020ファイナル進出 準優勝
2021年:第46期最高位決定戦進出 3位

麻雀との出会い・きっかけ

新井が麻雀を覚えたのは中学生の頃。高校生の兄が学校でカード麻雀を覚え、それに付き合わされたのが新井の麻雀人生の始まりだ。新井が進学した高校は自由な校風だったため、授業そっちのけでますます麻雀にのめり込むことに。麻雀に熱中しすぎたがために浪人も経験し、1浪した後に青山学院大学に合格。進学後はプロと同卓できる麻雀店に通うようになり、麻雀最強戦の店舗予選に優勝するなどで自信をつける。そして大学3年のときには最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストを受け、筆記においてはなんと最高点を取っての合格を果たした。

代打出場の新井啓文が激戦を制してファイナル進出!/麻雀最強戦2020 男子プロ代表決定戦 プロ雀士ランキングベスト16

新井啓文の打ち方や雀風

©一般社団法人 最高位戦日本プロ麻雀協会

新井の雀風で特徴的なのは、徹底した高打点意識だ。ドラや役を絡めて打点を向上させる手作りを得意とする。構えは基本的に門前。また、受けに回る際もベタ降りではなく、反撃のチャンスを狙って粘りを見せることを信条としている。そのため、不利な状況から逆転してアガりを拾うシーンもよく見られる。守備重視の局面でも一発逆転の高打点の可能性を秘める七対子狙いも、新井が多用する戦術だ。本人曰く、自身の雀風をひとことで表現すると「昭和型」とのことだ。

新井啓文の対局時の様子

第38期最高位決定戦 2013/10/6〜

©一般社団法人 最高位戦日本プロ麻雀協会

Aリーグを1位通過した新井の勢いは衰えず、決定戦でも序盤からリードを重ね、終始優位に戦える展開に。新井1人がリードした状態で最終日を迎えたが、それでも新井は攻めの姿勢を崩さなかった。東1局から連続でリーチを敢行し、守りに入る考えなどさらさらないことを宣言。新井に追いつくためには他の3人が協力し合う手もあったはずだが、大トップ目が攻撃の手を緩める気がないとなっては、各々が応戦せざるをえなくなった。結局、最終日特有のもつれる展開とはならず、新井の望む形で局消化が進むことに。全20回戦を徹底的に攻め切った新井が、見事初挑戦で最高位を獲得した。

最高位戦:第38期就位祝賀パーティー

麻雀最強戦2020 男子プロ代表決定戦 プロ雀士ランキングベスト16大会

麻雀最強戦2020ベスト16の面々がそろう、上記の画像をご覧いただきたい。なんとそこには新井の姿はないのだ。当初出場予定だった嶋村俊幸プロが苦渋の決断で出場を断念し、急遽新井が繰り上がりで出場することとなったからだ。そんな嶋村の思いに新井が応えた。この日は選択が見事にハマり、特に決勝卓では明らかな結果となって現れた。南2局では、456と567の三色がどちらも狙えるテンパイで456を選択。[4][7]待ちでリーチし、狙い通りの[4]でロン。12000点の加点でリードを奪い、逃げ切りに成功した。索子のホンイツから筒子待ちへの急転換など、柔軟な選択も光る対局であった。

代打出場の新井啓文が激戦を制してファイナル進出!/麻雀最強戦2020 男子プロ代表決定戦 プロ雀士ランキングベスト16

麻雀最強戦2020 ファイナル

ファイナルが初めて2日制となった2020年の麻雀最強戦。新井は1st・2ndステージをいずれも1位で通過すると、念願の決勝卓へ。東1局で満貫をアガる上々のスタートだったが、そこに立ちはだかったのが多井隆晴プロ。多井の最強位への執念は凄まじく、東2局もリーチで攻める新井から8000の直撃を決めて徹底抗戦。新井は東4局で3900を加点して追いすがるも、南3・4局を連続で制した多井に軍配が上がった。惜しくも準優勝となった新井。しかし、リーチを多用して終始攻撃的な姿勢を貫き通し、存分に新井の持ち味を発揮した試合であったといえるだろう。

多井隆晴が積年の思いを叶えて遂に最強位の座を勝ち取る!/麻雀最強戦2020 ファイナル

SNSでの評価・評判

彼のダイナミックな麻雀は数多くのファンから好評だ。また、人狼ゲームのイメージもファンには強く根付いているようだ。

高打点志向の新井が赤ドラ入りルールのMリーグでどんな活躍を見せてくれるのか、その姿を見たいと願うファンは多い。

SNSでは、新井は人狼の人としてたびたび登場する。人狼で鍛え上げた巧みな話術は麻雀の解説にも活かされているのかもしれない。

新井の高打点志向の麻雀と豊かな表情に惹きつけられるファンは多い。新井の、新たな舞台での飛躍に今後も期待が高まる。

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あくまでも高打点を目指すドラ残し

一発・裏ドラなしの最高位戦Classicルール。南3局1本場の親で新井は2番手だが、トップとは大きく離れた展開に。ドラの[⑨]が手牌で使いづらくなっていくが、新井はさらなる打点向上を狙ってこれを切らない。粘りに粘ってドラを重ねて雀頭にすると、カン[4]で追いかけリーチを敢行した。これをツモアガって4000オール、狙い通りの高打点となった。解説者も「これ啓文しかアガれない」と絶賛する1局である。

フリテンに受けて正解の満貫ツモ

こちらは最高位戦Aリーグ。親の新井に配牌でドラの[発][中]が2枚ずつ、是が非でもアガりたい場面だ。七対子でのテンパイを視野に入れながら手を進めると、願ってもない[発]が出てこれをポン。しかし、他家にマークされ続け、捨て牌3段目でようやくテンパイ。[6][6][7]からシャンポンに受けず、あえてフリテン[5][8]待ちとした。この選択が功を奏し、ハイテイでツモって4000オール。アガリに近い道を追求し続けたことが、結果となって現れた一局だ。

新井啓文のニュース・こぼれ話

最強戦2020代打出場の打診は前日だった!

2020年の最強戦、新井プロは嶋村俊幸プロの代役出場だったのは多くの麻雀ファンが知るところ。その出場の打診があったのは、なんと前日の昼であった。新井は翌日に人狼の番組に出演予定だったが、急遽キャンセルして、最強戦に駆けつけたのだ。唐突な決定に、当然準備に追われた新井。だが、対局となればその慌ただしさは微塵も感じさせず、見事に男子プロ代表決定戦優勝と、ファイナルでの準優勝という結果を出してみせた。

「田口淳之介 炎の七番勝負」に出場

阿賀寿直プロ(日本プロ麻雀協会)・松ヶ瀬隆弥プロ(RMU)とともに「田口淳之介 炎の七番勝負」第1戦の相手に抜擢された新井。プロとしての矜持を見せつけるべく、最初の壁として立ちはだかった。苦しい展開の続く新井だったが、3半荘目はオーラスで4000オールと12300をアガって逆転し、トップをもぎ取る。だが、その日の新井の見せ場はそれまで。大物手を次々と決めて4半荘2トップの田口淳之介さんが優勝し、高打点というお株を奪われた新井にとってはなんとも悔しい結果となった。

最高位決定戦でレア役槍槓を和了

槍槓といえば、Mリーグでも3シーズンで1度しか出現しなかったレア役。それが最高位決定戦という大舞台で飛び出した。最終20回戦、点差を考えると逆転はかなり厳しいが、まだ逆転の可能性を残した親番は残っている。そんな状況の南1局。9巡目に高目タンピン三色を[①][④]でテンパイしたが、新井はリーチせず。すると、2巡後に[④]が加槓され、新井がロンと発声。タンピン三色ドラと槍槓の跳満で、レア役と高打点の双方を同時に手にすることに成功した。

この記事のライター

麻雀ウォッチ編集部
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