引き続き、面子候補十分と面子候補オーバーの比較です。
前々回は、3枚からなる面子候補、2枚からなる3つの面子候補が全て良形、前回は、3枚からなる面子候補が悪形、2枚からなる3つの面子候補が全て良形のケースを考えました。
今回は他のパターンを考えます。
■3枚からなる面子候補が悪形、2枚からなる面子候補に悪形が含まれる場合
3枚からなる面子候補を残した方が、1シャンテンになった場合の受け入れで勝るので、2枚からなる悪形面子候補を落として面子候補十分に受けます。
■3枚からなる面子候補が良形、2枚からなる3つの面子候補のうち1つが悪形の場合
これも同様の理由で悪形を落として面子候補十分に受けます。ここまでは特に問題ないと思います。
■3枚からなる面子候補が良形、2枚からなる3つの面子候補のうち2つが悪形の場合
ドラ
問題はこのケース。面子候補オーバーに受ける打とすると、ツモで良形×2の1シャンテン。
余り牌が出やすいとはいえ、(678三色変化があるので)を落として面子候補十分に受けた場合より、「よい手」になる受け入れで勝ります。
そのためこの場合は打とするのも有力です。ただしこれくらいなら、私は打とすることが多いです。
何故なら、ツモで、ツモでの中ぶくれ形が残り、から良形面子候補ができる変化を残せるからです。
また、ドラの代わりにドラがやなら、ドラを引いた場合もが雀頭候補にできるのでドラが使いやすいです。第26回で取り上げた例に似ていますね。
「迷ったらリャンメン固定」は、意外と最善手とは言えないことが多いものです。
これがの代わりにであれば、ツモで、ツモでとなり、が残ってもイマイチ良形面子候補を作りにくいですね。
これでも第52回で触れたように、浮き牌を活かしやすいというメリットが面子候補十分側にありますが、これなら面子候補オーバーに受けても問題ないと思います。
ドラ
のように、悪形面子候補2組がつながっています。
こうなると打と面子候補オーバーに受けた方が良形×2の1シャンテンになる受け入れで勝るうえに、ツモでも打としてのリャンカンが残るので余り牌が出ません。
面子候補十分に受けた時の浮き牌を活かしやすいというメリットが無くなっているんですね。これなら面子候補オーバーに受ける打が有利です。
■3枚からなる面子候補が良形、2枚からなる面子候補が全て悪形の場合
悪形面子候補が面子になって1シャンテンになっても、良形テンパイになるには更に悪形面子候補が先に面子になる必要がありますが、それでも面子候補オーバーに受けた方が良形が残る1シャンテンになる受け入れは多くなるので、基本的に悪形面子候補2組の場合と同様の基準で打てばよいとみます。
この連載の目次ページを見る