今回も引き続き、よく出る典型的な形をご紹介していきます。
1 飛びトイツ
のように、1つおきにトイツがある状態をいいます。
七対子を目指すときはそのまま使えますが、そうではない普通のメンツ手に向かうときは、真ん中のを切るのがセオリーです。
となると、のどれを引いても嬉しい形になるからです。有効牌は4種12枚になります。
一方、例えばを切って
となったときは、
次に引いて嬉しいのは、の3種8枚だけです。12枚と8枚で、4枚の差があります。
実戦では、
のようなときに、を切ると、手が整いやすくなります。
特に、最速のテンパイをとりたいとき(最終局でアガればトップの時や、ドラが3枚あるときなど)や、終盤に形式テンパイしたい時などは、チーも積極的にしていくので、上記の4枚差は、想像以上に大きな意味を持ちます。
2 離れリャンカン
のような形をリャンカンと呼びます。カンチャンが2つ(リャン)あるためです。リャンメンには及びませんが、まあまあ優秀な形です。
この発展形が、次のような形です。
とのどちらを引いても、2つのメンツができますね。つまり、カンチャンが2つあるといえるので、離れリャンカンと呼ばれています。
のような4連形を中心に、1個離れた牌が両方にくっついている形とみれば、覚えやすいです。
これを丸暗記しておけば、
から1枚切るときに、ノータイムでを切ることができます。
を切ると、の受け入れがなくなってしまいますが、を切っても、ロスはないためです。
慣れないと、この形は一見がポツンと離れているように見えて、切ってしまいがちなので、よく指差し確認することをお勧めします。
3 ペンカンチャン
のような形は、
+とみればペンチャンですし、+とみればカンチャンなので、あわせてペンカンチャンと呼ぶときがあります。
この形は、最終形になるとまったく嬉しくありません。待ちがしかなく、自分で1枚使っているため、残り3枚しかないためです。
しかし、手作りの途中で、アタマがないときは、強みを発揮します。
例えば
のようなイーシャンテンは、の9種を引けばテンパイするので、テンパイチャンスが大きいです。
また、その中でも、を引いたときは待ちのリャンメンでテンパイできますし、を先に引いたときはの亜リャンメン待ちでテンパイするので、アガリやすさもまずますです。
ペンカンチャンができたときは、他にアタマがあるかを確認することをお勧めします。
これらの形は、紙の上でわかっていても、いざ本物の牌で対局すると、意外と認識できないことが多い形です。私も、切ってしまってから「あ、これはあの形だったな、しまった」と顧みることが何度もありました。
ただ、何度も繰り返していると、自然に覚えてしまい、その分、他の思考に時間を使えるようになってきます。この感覚は、ある程度実戦を重ねることで、つかんでいけるものだと思います。
もし仲間内などで打っていて、手組みの途中で写真を撮ることを許してもらえそうなら、気になった場面を記録しておき、あとで上級者の方に聞いてみるのもお勧めですね。
次回は、よく聞く「二度受け」について考えます。