引き続き面子候補十分と面子候補オーバーの比較。今回はドラ、手役等打点が絡んでくる問題です。
これまで申してきましたように、良形テンパイになる受け入れに差がなければ面子候補十分に受ける方がアガリ率で勝りますが、大差がつくわけではありません。
よって、打点差があれば基本的に打点が高くなるように受けます。ここでもやはり、より「よい手」優先です。
ドラ
受け入れが広いのは面子候補十分に受ける打ですが、ツモ
で一通確定の1シャンテンを逃します。
打とした場合も456三色は残りますが、三色が確定するのはツモ
のみなので一通が残る方が「よい手」です。
一方、一通を残してを落としても、ツモ
は役無し1シャンテン。
それなら、面子候補オーバーになりますが打とする方が、一通か456三色がつくという、より「よい手」になる受け入れで勝るので有利です。
面子ができるツモによって、落とす面子候補が変わるのであれば面子候補オーバーに受けるのが有力と言えます。
よく、「落とす面子候補を選べないなら面子候補オーバーに受ける」と言われますが、この表現だと、第51回の最初に取り上げたような面子候補が全て良形の手牌で、「どれも良形で選べないから面子候補オーバーに受ける」のような誤解を招く恐れがあります。
面子候補オーバーに受けるのは「選べない場合」ではなく、「後々選べることが明確にメリットになる場合」です。
ドラ
打が最も広いですが、456三色1シャンテンになるのはツモ
の3種12枚なので、より「よい手」になる受け入れ枚数で打
や打
に劣ります。
これも456三色と一通の両天秤にできるので、打と面子候補オーバーに受けたくなりますが、実は打
としても、面子ができて1シャンテンになると必ず一通がつくので、2翻役がつく受け入れ枚数に差がありません(4種16枚)。
それなら、ツモで
のリャンカンが残る分手広くなるので打
有利と言えます。(打
との差は、良形ができるツモ
で打
として手広く受けつつ678三色を残せること)。
手役がつく受け入れ枚数に差がつかないなら手広い方を選ぶ。あくまで、より「よい手」になる受け入れ優先と考えます。
ドラ
678三色があるのでリャンメンは残しますが、この場合はタンヤオもあり更に打点が高くなるので打より打
とします。
もしが
であれば、三色にならない場合は悪形タンヤオのみより、良形になる平和の方がより「よい手」。
ツモだけでなくツモ
でも、ツモ
以外は678三色になり、悪形リーチ三色の方がリーチ平和より「よい手」なので、678三色を残して面子候補オーバーに受ける打
とします。
ドラ
「実戦編」で取り上げた、2シャンテンからの面子候補選択の中でも特に難しい問題。私は打を推しました。
落としとの差は三色やドラ受けが残りやすい方が「よい手」であること、打
や打
や打
との差はタンヤオも三色も崩れるツモ
よりタンヤオ高目三色が残るツモ
の1シャンテンの方が「よい手」であること。
ドラを引けばメンゼンで満貫以上になるので、三色は567より678が残る方がよく、三色両天秤に受けるよりは
受けが残る方がよいので、打
や打
より打
がよいという判断ですが、皆様はどうでしょうか。
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