今回は国士無双が狙える場合の打牌選択について考えます。
ヤオチュウ牌が何種あれば国士を狙うべきか
国士に関するシミュレーション ~SIMULATION of DREAM~ - 麻雀一番街
こちらのシミュレーションによると、配牌10種11牌であれば国士をあがれる確率は約6.5%。何らかのヤオチュウ牌を引けば10種11牌になる10種10牌でも同程度のアガリ率が期待できます。
平均的な配牌のアガリ率の1/3以下になりますが、打点は満貫の4倍。1局あたりの収支だけを考えれば、流すよりも続行する方が勝ると考えられます。
これが11種になるとアガリ率約20%。平均的な配牌のアガリ率と同程度にあがれることになるので、流すとすれば素点に価値がない完全順位制でオーラスアガリトップといった局面に限られます。
ヤオチュウ牌が1種増えることによるアガリ率の上昇率を考慮すると、9種9牌を続行した場合の国士のアガリ率は2%以上3%未満というところでしょうか。これなら基本的には流した方が有利であると言えます。
ただし、流しても次局にアガリ、その手が満貫以上になる確率は、赤5が3枚あるルールであっても精々10%程度(満貫以上のみを狙い、他家の攻撃に降りない場合はもう少し上がりますが、その場合は1局あたりの収支では劣ります)。
収支戦で25000点持ちのウマ1-3であれば、順位点は45-5-▲15-▲35。
満貫あがって3着止まりのラス目なら、あがればほぼトップになれる9種からの国士狙いも素点と順位点を考慮すれば悪くないですね。
一方、天鳳鳳凰卓の東南戦であれば、素点は関係ないうえに順位点は90-45-0-▲135。
ラスからトップになれても、ラスから3着になった場合に比べて獲得ptが2倍にもならないので流します。
特に高打点を狙う場合は、単純な局収支だけでなく点数状況や、順位点絡みのルールの影響も大きくなることを留意しておきたいですね。
もっともこれは国士一本に絞った場合の判断。第85回でも申しましたが、9種の場合でも、手役があり面子候補もそれなりにあって鳴いてアガリに向かえる手であればアガリ率はそれほど悪くありません。
役牌トイツに加えてドラトイツがある場合やホンイツに移行しやすいといった、そこそこアガリ率があるうえに+αで満貫まで狙える手であれば、意外と続行が悪くありません。
9種の手牌が来た場合も、本当に流してよいかを一度確認することを怠らないようにしたいですね。
8種で流せない場合。国士を見切って最大限メンツ手を目指しても基本的にアガリ率でほとんど差がつかないので国士の目は残しますが、他に手役があって鳴ける牌が出たら鳴く手で、国士の目を残しながら打つと鳴いた時の受け入れで劣るような場合は国士を見切ります。
鳴いた方がよい牌が出た時点で鳴くつもりであれば、国士になる可能性は滅多にないですからね。
今回の問題
問1 リーチ、ドラ無しで3メンチャンテンパイ。Aで出アガリすると跳満、Bで出アガリすると倍満、Cで出アガリすると役満です。この条件を満たすもので、役満の種類が違う牌姿を2種類挙げて下さい。点数計算、採用役は天鳳段位戦準拠とします。
問2 問1の条件からドラ無しの部分を除き、表ドラを1種だけ使ってもよいものとします。この条件を満たし、役満(問1で出たもの以外)の種類がそれぞれ違う牌姿をなるべく多く挙げて下さい。ただし、表ドラは全ての牌姿で同じものとします。
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