- 以下「麻雀新聞 2016年1月号」(2016年1月10日発行)より転載 -
みなさんこんにちは!すっかり寒くなったこともあり、布団から抜け出すのも顔を洗うのも一苦労です。「どうして、朝は眠いんだ?どうして朝は眠いんだ!?ドォワッハッハー!ようかいのせいなのね、そうなのね」という歌詞が印象的なちびっ子に大人気の妖怪アニメ「妖怪ウォッチ」のエンディングが頭に浮かびます。
ここまで潔い責任転嫁も珍しいですよね。でもこの言葉はなかなかに便利なもので、反省したところでどうしようもなかった放銃やラスを引きずることなく次局へ移ることができます。
さて、妖怪といいますと私はやっぱり故水木しげる先生のことを思い返します。現代日本の妖怪業界の先駆者と言えばこの方抜きで語ることはできないでしょう。その独特のタッチと感性で描かれた代表作、『ゲゲゲの鬼太郎』はもはや国民的作品です。
そして「ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ〜」のオープニングでお馴染みのアニメ版は、なんと1968年から2009年にかけて、何度もリメイクされているというから驚きです。私は幼い頃、ケーブルテレビで再放送されていた初期「ゲゲゲの鬼太郎」を見て以来、夜中のトイレがより怖くなったことを覚えています。大人になった今見返してみても、なかなかに怖いシーンが満載です。
思えば、あの頃の妖怪・怪人ものは「仮面ライダー」にせよ、「ウルトラQ」にせよ妙なリアリティがあって気軽に見られなかった気がします。 翻って現代を見てみると、冒頭の妖怪ウォッチ然り、例え妖怪・怪人であってもポップでキュートなデザインになっていることが多いです。あの鬼太郎でさえそうです。
より子どもの人気を集めるための最適化の結果とはいえ、半世紀足らずでこうもイメージが変わるのかと思うと感慨深いです。はてさて、マージャンについても考えてみましょう。マージャンもこの半世紀で大きくイメージが変わりました。『麻雀放浪記』や『雀鬼』シリーズの映画に象徴されるような、「酒・賭博・タバコ」といったアンダーグラウンドなイメージから、最近の「賭けない・飲まない・吸わない」健康麻雀のクリーンなイメージへと移行しつつあります。
これも妖怪と同じく、最適化を図った結果なのでしょう。 私はマージャンが好きです。これからもずっと何かしらの形でマージャンに関わりたいと考えていますが、そのためにはマージャンがこれからもこの社会で必要とされていくことが前提となります。娯楽が多様化したいま、マージャンをどのような形で最適化されればよいのでしょうか。
それが健康マージャンや競技マージャンなのか、世界規模でのルール統合なのか、はたまたまったく別の道なのか。神のみぞ知るとは言いますが、もしかすると妖怪も知っているのかもしれません。
-PROFILE-
ごっさん:ピカピカの社会人1年生。マスコミ関係の仕事でバリバリ稼ぎます。麻雀店スタッフ経験有り。