- 以下「麻雀新聞 2016年2月号」(2016年2月10日発行)より転載 -
早いもので新年が始まってもう2ヶ月が経ちました。ただ、2ヶ月というのは1年を半荘戦で例えたところの東1局に過ぎないのでノーテン罰符を払わない程度にどっしりと構えて行きたいと思います。
はてさて、みなさんは新年をどのように過ごされましたか?存分に呑み喰いするもよし、コタツで寝るのもよし、家族団欒を過ごすのもよしと、お正月独特の幸せってありますよね。
そして、お正月の風物詩といえばなんでしょうか。一つ挙げるならば、「駅伝」ではないでしょうか。
冷静に考えてみると、寒空の下で走る人間を延々と映し続ける番組であるはずなのに、満身創痍で走り続け、たくさんの想いを込めた襷を繋いでいくランナーの姿に思わず声援を送ってしまいます。
新年恒例の「箱根駅伝」は、1920年から現在に至るまでの歴史を持つというから驚きです。実は今年、箱根駅伝と同じ時期、同じ場所で「もう一つの駅伝」が開催されていたことをご存知でしょうか。読者の方の中にはご覧になった方もいらっしゃることでしょう。それはテレビ東京系列で放映された、「大学対抗麻雀駅伝箱根」です。
これは東京大学、早稲田大学、明治大学といった8大学によって争われる、駅伝形式の麻雀大会です。そしてその模様が箱根駅伝と同じ日程で放映されたのです。この大会には本誌で「新式麻雀タクティクス」を執筆している原周平も早稲田代表として参戦していました。
学友でもある原プロの活躍もあり、我ら早稲田大学が優勝をおさめたので、新年から実に気分が良かったものです。そこで◯◯と麻雀、今回は駅伝と麻雀です。
一見まったく関連性のないように見えるこの2つ、何が共通しているかというと、その「連続性」だと思います。麻雀の一局にしても、駅伝の一区間にしても、それぞれ独立しているように見えて、実はそこに確固たる連続性があります。ただ目の前のことだけに集中していては、大局を見失ってしまうのです。
更にどちらも日頃の鍛錬の成果が如実に反映されることはもちろん、時の運や巡り合わせといったものに大きな影響を受けます。そんな確かさと、不確かさが連続性のなかで共存しているのです。そしてこれは、私達が生きるこの人生にも通じることではないでしょうか。
少し話が大きくなりすぎた節がありますが、麻雀と駅伝に私達が惹きつけられるのも、そんな人生の縮図を垣間見るからだと思います。真面目で勤勉な早稲田生らしくいい話でまとめようとしてしまったので、毛色を変えて今回は謎かけでお別れです。
「私の人生とかけまして、流局した345タンピン三色と解きます。その心は、どちらも五萬(ウーマン)をツモれないでしょう」
お後がよろしいようで。
-PROFILE-
ごっさん:ピカピカの社会人1年生。マスコミ関係の仕事でバリバリ稼ぎます。麻雀店スタッフ経験有り。