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ダブル遥(はるか)対決の決着【シンデレラファイト シーズン4 SemiFinal #2 担当記者・神尾美智子】

ダブル遥(はるか)対決の決着【シンデレラファイト シーズン4 SemiFinal #2 担当記者・神尾美智子】

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2025/8/8、東京の最高気温は35℃と猛暑日だ。
シンデレラファイトの最初の予選が始まったのは、まだ肌寒かった3月だった。あれから5か月、夏の風物詩のシンデレラファイトもとうとうSemiFinalだ。

ここまで残った8人の選手が見つめる先にあるのは、ただ一つ。シンデレラファイト優勝という名の、人生を変えるガラスの靴である。

SemiFinal#2の舞台に立ったのは以下の4名だ。
東:木下遥
南:梶梨沙子
西:齊藤しょあ
北:西園遥

4人中2人が「遥(はるか)」という名前を持つこの卓。果たしてどちらの遥に、勝利の女神が微笑むのだろうか。

まずは、緊急事態が起きた南1局1本場からみていきたい。
親の木下が[三]をカン。

カンドラを捲るとそこには[二]が。親のドラ4が確定した瞬間、卓上の空気が一変した。

他家は、親のリーチが来る前にアガりたい、もしくは親以外にアガってもらいたい。
[中]をポンしていた齊藤が、ドラの[3]を引き入れ、[三][六]の聴牌となった。

直後、ラス目の西園も一番欲しいドラの[3]を山から持ってくる。

[五]を切っての[三][六]待ちは、[三]がカンされて無く、[六]は1枚切れの親の現物。
[四]を切っての[五][東]待ちは、場には見えていない。
西園は後者を選択した。

親の木下もタンヤオ・ドラ5が確定し、[7]をチーし、粘りながら前へ進む。

結果は、[六]を齊藤がツモ、中・赤・ドラドラの満貫のアガリとなった。

点数状況がさらに大きく動いたのは、南2局1本場。
親の梶が満貫確定のリーチを打つ。待ちはドラの[一][中]のシャンポンだ。

梶が[中]をツモり、なんと[中]が裏ドラで乗る。
リーチ・ツモ・中・ドラ2・裏ドラ3。8000は8300オールの大爆発となった。

この一撃で梶が59000点と大きく抜け出し、戦況は一変した。ラス回避争いは、木下と西園、ダブル遥の戦いへとなっていく。

南2局2本場、2着目の齊藤が[1][4]待ちのリーチ。

箱下のラス目の西園も、タンヤオ・ドラ・赤の聴牌の形となる。

待ちの[④][⑦]は先制リーチの現物だ。
ターゲットである3着目の木下からの5200直撃を狙ってダマにするか、リーチをして跳満を狙うか。
熟考した西園はリーチを決断した。

西園はベスト32、ベスト16を#1で1位通過しSemiFinalのこの舞台まで駆け上がってきた。ここで敗退するわけにはいかない。ツモ番はあと1回。

しかし、卓上の神様は時として残酷な顔を見せる。
トップ目の梶は[五]をチーして、2着目の齊藤のハイテイをずらす。

この鳴きで西園のツモ番が2回に増えたと思った直後、西園が喉から手が出るほど欲しい[⑦]は、木下のもとへゆく。

つまり梶のチーで、西園の一発ツモだった[⑦]が喰い流れ、結果は流局となったのだ。まさに運命のいたずらだった。

続く南3局3本場、供託2本もある。
親の齊藤が、なんと三巡目に[8]待ちの七対子・ドラドラのリーチを繰り出す。

数巡後、齊藤が切った[5]に対して、西園はチーをして聴牌をとるか考える。

タンヤオ・ドラ1に供託3本3本場の現状は、2000点が5900点になる。
3着目の木下との点差は9400点。点差を縮めておきたい。
西園は、[5]をチーして[⑤][⑧]の聴牌に構える。

しかし、そこで打ち出された筋の[8]に齊藤からロンの声がかかる。
リーチ・七対子・ドラドラ、12000は12900の放銃となった。

「麻雀としてはむしろこれを切るべき、すべき放銃」と仲林プロも解説していていた通り、避けようのない一打だった。しかし、1試合で敗退が決まるシンデレラファイトでは激痛である。

西園が副店長を務めているFIREBIRDでは、本日の試合が放送されている。
店内で応援してくれている方々の悲鳴が容易に想像できる。

南3局が6本場まで続いた後、南4局開始時の点数状況は以下となった。
木下遥:10900点
梶梨沙子:56300点
齊藤しょあ:52800点
西園遥:-20000点

親の西園は、なにがなんでも連荘したい。
トップ目の梶と2着目の齊藤の点差は3500点差で、トップ争いとなる。
3着目の木下は、梶もしくは齊藤に差し込みもありえる。

最初に聴牌を入れた梶が、[一][中]のシャンポンリーチを打つ。

競っている齊藤は手を進めていく。
齊藤が放った[中]で梶がアガり、トップを決めた。

1位通過の梶は、Finalへの切符を手にした。2位の齊藤と3位の木下は直後にある#3を戦うことになる。ラスとなった西園はここで脱落となってしまった。

実は西園と木下は、昨年のシーズン3のBest32で戦っている。そのときの遥対決は、西園の勝利だった。
西園は「再戦できるのが嬉しい」と語っていたが、今回は悔しい結果となった。

事前アンケートでの西園の言葉が印象的だった。
「悔しいことなんていっぱいあります!でもそれを上回るくらい楽しくて嬉しいことも たくさんあるので塗り替えていきます!」
前向きなコメントが、西園の人柄を物語る。挫折を成長の糧に変える強い意志は、必ずや次なるステージへの扉を開くはずだ。

「FIREBIRDでお待ちしております!」と締めくくった西園に、ぜひ会いに行ってほしい。

#1,#3観戦記

成海有紗の134秒【シンデレラファイト シーズン4 SemiFinal #1 担当記者・中島由矩】

お咎めなしの二人が目指した頂【シンデレラファイト シーズン4 SemiFinal #3 担当記者・坪川義昭】

公式HP

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