日本プロ麻雀協会のタイトル「第20期雀竜位決定戦」(3日間全15回戦)の最終日となる3日目が12日に行われ、第1期入会の吉田知弘が初優勝となった。
雀竜位戦は各級から毎年半数が降級となる厳しいサバイバル戦のシステムとなっている。吉田は今年度D級から駆け上がり初の雀竜位戦決勝進出を決めた。
決勝の対局者はディフェンディングの富永修、A級1位の下石戟、A級2位の吉田知弘、A級3位の小池ハヤト、A級4位の秋山裕邦での対局となった。
初日、二日目を終え、小池が一歩リード。下石は2日終了時点で敗退となり、富永もかなり厳しいポイントで最終日を迎えた。
最終日は11回戦から秋山、富永、富永、吉田という順番でトップを獲得。秋山が首位で2位吉田とは29.3ポイント差。秋山は吉田より上の着順であればほぼ優勝。吉田はトップを取るか、1着順+9300点差をつけることが条件となった。富永は秋山と133.3ポイント、吉田とも104.0ポイント差を縮めなければならない。小池は最終日に大きく苦しみ優勝の望みは厳しくなった。
最終戦は吉田と秋山がしっかりアガリを決めて局を進行して二人のトップ争いの様相に。
そんな中、東3局1本場に秋山に小四喜の聴牌が入る。
吉田は粘ると放銃の危険もある手牌だったが徹底した守備で回避。
しかしここは富永がアガって連荘。秋山の役満成就はならなかった。
この勝機を逸してしまった秋山。吉田が南場の親番で地道にアガリを重ね、オーラスの秋山の親番も自力でアガリを決めて第20期雀竜位の座を勝ち取った。
優勝した吉田知弘は、「こんな未来が来るなんて想像もしていませんでした。初戦で少牌という失態もやらかしましたし。なんとか自分なりに頑張った結果最後までチャンスが残って戦いきることができました。反省点もたくさんありますが支えてくださった皆様のおかげです。いろんな幸運に恵まれたと思います。本当にありがとうございました。この先たくさんのチャンスをいただけるので、今日の反省をしっかり活かしてこの先も頑張っていきたいと思います。」と喜びを語った。
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【雀竜位戦概要】
F級予選から始まり、F級、E級、D級、C級、B級、A級と進んでいく。
(前年度雀竜位戦の成績によりスタートする級が決まる)
A級上位4名が決定戦に進出。前年度雀竜位を交え決定戦が行われる。
雀王戦リーグとは異なり、入会初年度から決勝まで進めるシステムのため、多くの若手スターが生まれたタイトル戦でもある。
【歴代雀竜位】
第1期 鍛冶田 良一
第2期 鍛冶田 良一(2)
第3期 小倉 孝
第4期 小倉 孝(2)
第5期 石野 豊
第6期 吉田 基成
第7期 福田 聡
第8期 伊達 直樹
第9期 内海 元
第10期 仲林 圭
第11期 渋川 難波
第12期 斎藤 俊
第13期 武中 進
第14期 吉田 基成(2)
第15期 江崎 文郎
第16期 江崎 文郎(2)
第17期 矢島 亨
第18期 大浜 岳
第19期 富永 修
第20期 吉田 知弘