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もっと勝つための現代麻雀技術論 第66回 「手変わり牌同士の比較 ②」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第66回 「手変わり牌同士の比較 ②」

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 引き続き手変わり牌同士の比較を考えます。

 手役がつく受け入れができる浮き牌の中でも特に見落とすべきでないのは、重なりでホンイツの4面子1雀頭の候補が揃うような字牌の浮き牌です。鳴いても高打点が狙いやすいうえに、特に何もなければ字牌はすぐに切ることが多いですからね。

 赤アリルールだと他色の赤が使えないからホンイツはあまり狙わないという人もいますが、手作りの基準に関しては、赤アリでも赤ナシでもあまり変わりません。もちろん既に赤ドラを持っている場合は別ですが、それはそもそも違う手牌ですからね。手作りで考慮するのはまず自分の手牌、次に場況、ルールは三の次です。

 

 ドラ

 打

  を残すとタンヤオ、平和、345、456三色に加え引き変化もあるので浮き牌として強いですが、くっついても2シャンテンなら鳴くことが多く、鳴いた場合は1~2翻止まり。一方が重なればホンイツの4面子1雀頭の候補が揃い、鳴いても3~4翻が見込めます。

 を残した方が変化は豊富ですが、より「よい手」になる変化優先で役牌を残します。浮き牌の字牌が客風だと微妙ですがそれでも字牌を残すことが多そうです。

 

 ドラ

 打

 役牌トイツが客風トイツなら、打点にあまり差がつかないですし、先にを引いてホンイツにならなくなった場合に役が無いので、が残っている方が明確に「よい手」ですね。役牌トイツの場合でもピンズがならを残します。 

 ホンイツが遠い場合でも面子候補十分の2シャンテンなら、悪形メンツ候補しか作らない19牌は、「今持っている面子候補よりもよい面子候補」を作りませんし、28牌も、リャンメン以上の面子候補が揃ってないよりよい面子候補を作るのは3(7)の1種のみ。

 2シャンテンならリャンメンができるより、役牌が重なる方が鳴きがきくようになるのであがりやすくなり、メンゼンでテンパイした場合は高くなるので、よりよい変化と言えます。 3~7の浮き牌であっても、悪形面子候補が2つ以上あり、リャンメンができてもテンパイ時に良形が確定しないなら役牌の浮き牌より先に切ります。

 一手先の形が正しく評価できれば十分なのでそこまで意識する必要はないですが、遠いホンイツ、トイトイ、チャンタになる構想も描けるようにはしておきたいですね。

 

 ドラ

 打

 面子候補十分だが面子候補が3つとも悪形なので役牌残し。役牌が重なって面子候補オーバーになった場合は落とし。更に字牌を引けばホンイツ、トイツができればトイトイ、チャンタ変化もある。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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