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もっと勝つための現代麻雀技術論 第97回 「2シャンテンの鳴き判断」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第97回 「2シャンテンの鳴き判断」

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 今回から2シャンテン(面子候補が足りていて、鳴いても役有り確定)のケースを考えます。

 1シャンテン→テンパイの鳴き判断の基準はシミュレートによって求められていますが、2シャンテン以上となると計算量が多く、具体的な期待値を求めることは困難ですが、1シャンテンの時よりメンゼンでテンパイできる可能性が低いので、アガリを目指すうえではより早い巡目から鳴くことになることは言えます。

 1シャンテンの場合でも悪形面子候補を面子にする牌が出た場合にスルー有利になるのは序盤の限られた手牌だけですから、2シャンテンで悪形を解消できる鳴きなら基本的に巡目関係無く鳴きます。では、良形の場合はどうでしょうか。「良形は残して悪形から仕掛ける」は古いセオリーで成り立たないことも多いですが、1シャンテン→テンパイの場合に比べ、2シャンテン→1シャンテンの方がスルーしても手が進むツモも多いので、どうせ鳴いてあがることが多いから手が進む牌は何でも鳴くというのも考えものです。

 現麻本では、「スルーして3巡後良形ターツが面子化して1シャンテンになった場合に、良形からはまだ鳴かない方が有利」になる手牌であればスルーを一つの基準としました。

 文章にするとややこしいですが、例えばメンタンピンが見える2シャンテンで、リャンメンが面子になった場合に、完全1シャンテンになる手牌であれば

 1シャンテンになった場合の鳴きの分岐点が11巡目なので、2シャンテンの時点では鳴きの分岐点を8巡目

 リャンメン×2の場合は1シャンテンになった場合の鳴きの分岐点が9巡目なので、2シャンテンの時点では分岐点を6巡目とするということです。

 3巡という数字には、裏付けとなる根拠自体は有りません。通常、2シャンテン→1シャンテンには平均3巡以上かかります。ですからこの基準だと遅すぎるのではと思われるかもしれませんが、「平均的なツモ」が来る場合はそもそもあがれないことが多いもの。(例えばチートイ1シャンテンなら、1シャンテン→テンパイには平均12巡以上かかることになりますが、流局までに18巡しかないので、あがれる時のほとんどは、テンパイまでに運よく「平均よりよいツモ」が来る場合。)ですから、単純に平均巡目で考えるより、ある程度自分に都合がいいツモが来ることを前提に手作りを進めた方がよいのではないでしょうか。

  「鳴いていなければツモっていた」という言葉は今でもよく聞かれます。鳴いた手牌の方が鳴かなかった手牌よりもよい手であればもちろん鳴くべきですし、ツモがずれる影響を考慮するのはオカルトです。しかし、「鳴くとツモ番が1回減る」ということ自体は事実です。アガリが遠くスルーしても手が進むツモが多い場合からでも鳴き過ぎている人は意識しておくようにしたいですね。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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