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ネマタの天鳳日記 第230回

ネマタの天鳳日記 第230回

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 ラス前に西家がテンパイ。ドラがかつ役牌雀頭なので、良形変化だけでなく打点が上がる手変わりも結構あります。と何かのシャボ待ちになれば打点上昇だけでなく実質的に良形変化と言えるので、この序盤なら局収支的にはテンパイ外しに分があるでしょうか。(ただ、今回はが既に3枚見えているので、テンパイを外すなら自分でを1枚使っていることもあり打でしょうか。打との差は西ツモで単騎テンパイになった後でチャンタへの手変わりもあることです。)

 しかし、ラス前のこの点数状況でどこまで局収支を適用できるかは気になるところ。今回は即リーチでも、符ハネがあるのでツモれば1300−2600、出アガリでも裏1なら6400になるように、アガればオーラスを3000点超えのトップ目で迎えられることが多いです。そうするとここから更に高打点の手を目指すメリットは相対的に低いと言えます。
 カン待ちは悪形の中でもアガリにくい部類ではありますが、少なくとも4連形や中ぶくれ形を含まないくっつき1シャンテンよりはアガリやすい。アガリやすさ重視ならダマにする手もありますが、リーチすることによる加点のメリット自体は大きい点数状況で、良形変化のためだけに変化を待つには手変わり牌があまり多くないと考えると、今回は即リーチに分があったように思います。

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 結果的には即をツモってアガリ逃し。展開的にはダマにしたくなりますが、少なくともカンで即リーチを打つよりは分のよい手で、出アガリがきかない形ならダマで待つメリットも薄い。ダマでもツモればトップ、で出アガリがきくようになる手変わりもあるので難しいところではありますが、少なくともここでリーチを打つ選択が悪いということはないでしょう。

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 しかし結果は南家から追いかけリーチが入り一発放銃という最悪の展開。こういうことがあるといかにもミスだったかのような印象を受けますが、リーチがフリテンなのが分かっているのは自分だけです。テンパイ外しの是非はともかく、今回は他家の河もどちらかと言えばアガリに遠そうなのでフリテンリーチ自体は問題ないとみます。原因があってこその結果ですが、何が原因かを正しく把握するためには、目先の結果そのものにはあまりこだわらないようにしたいものです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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