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もっと勝つための現代麻雀技術論 第113回 「面子候補不足、ヘッドレスの鳴き判断②」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第113回 「面子候補不足、ヘッドレスの鳴き判断②」

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前回は鳴き手で面子候補不足の1シャンテンからテンパイに取るかどうかの判断でした。今回は鳴き手で2シャンテン以上の場合の鳴き判断を考えます。

  ドラ

 2シャンテンで面子候補不足の形となると、上の手牌のように面子候補が1つ、浮き牌が3つ(あるいは3枚からなる面子候補1つと浮き牌2つ)あることになります。

 面子候補が面子になる受け入れに加え、3つある浮き牌にくっついて面子候補ができる場合も1シャンテンになるので、スルーしても手が進むツモが多いです。確かに浮き牌にくっついた場合は悪形面子候補が残ることも多いですが、それでもをチーした場合に比べれば、手牌が短くならず守備力や変化が残りやすい分より「よい手」になると言えます。

 1シャンテン→テンパイの場合は、テンパイすれば誰からアガリ牌が出てもよいので悪形でもテンパイにとるメリットも結構ありましたが、2シャンテン→1シャンテンの場合は自分でツモるか上家から出るかしか面子候補を面子にできないことは変わらないですからね。
 よって、巡目が深く特にテンパイを急ぐ必要があるというのでもないなら、は鳴きますがはスルーします。

 それではが出た場合はどうでしょうか。鳴くとを切ってくっつき1シャンテンになります。

 良形テンパイだけでもツモかチーとあるので、悪形テンパイまで含めれば、良形×2の2面子形1シャンテンと同程度のアガリ率にはなりそうです。安手で悪形×2の1シャンテンだと、先にテンパイしてもリーチが入ると押せるかどうか微妙で、テンパイする前にリーチが入れば明確に降り有利なので、中盤以降は守備を考慮してスルーすることも多くなりますが、良形×2の1シャンテン程度にアガリやすければ守備力低下もさほど気にならないですね。

 を鳴いて打とすると雀頭は無くなりますが一応1シャンテン。しかしこれは良形テンパイになるのはツモのみで、スルーして浮き牌が悪形面子候補になった場合に比べてもアガリにくいまであるのではスルーします。

 まとめると、鳴いても打点が下がらない面子候補不足の2シャンテンについては、良形×2以上の1シャンテンやくっつき1シャンテンに受けられる場合は鳴き、悪形残りやヘッドレス1シャンテンになるような場合は基本スルーというところでしょうか。次回は3シャンテン以上のケースを考えます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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