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ネマタの戦術本レビュー第71回「強者の最新手筋100 著:比嘉秀仁 その19」

ネマタの戦術本レビュー第71回「強者の最新手筋100 著:比嘉秀仁 その19」

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第六章 オーラスの打ち方

1 打 理由は本書で解説させていただいた通りです。天鳳はラス回避重視と言いますが、段位ptという形で具体的に数値化しますと、「オーラスラス目からラス回避できるアガリ」の価値がいかに高いかがお分かりいただけるかと思います。平場であれば通常選ばないような打牌が有力になることが多々あるのもオーラスの特徴ですが、「ラス回避重視」という言葉にとらわれると、判断を変えると損なケースまで打牌選択を変えがちになるので、なるべく、「段位pt」の形で言い換えることで問題を具体化されることをお勧めします。普段から、あがってトップと言う代わりに、着順が変動することによって得られる段位pt(例えば天鳳東南戦九段配分で4→3着なら165ptというように)で話すというのも一つの手です。順位点の考え方に慣れ親しみましょう。

 

2 チー打 単純にアガリトップで、鳴いた方が明確にアガリやすいので鳴きます。1シャンテンなら多少守備力が落ちてもアガリ率で補えます。鳴きに関しても平場であれば選ばない打牌が有力になることが多くあります。鳴き無しボタンを押す前に、本当に鳴く牌が無いか再度確認しましょう。

 

3 打ダマ あがって4→2着なのはリーチでもダマでも同じ。ダマなら白は誰からでも出る牌なので、リーチ相手に白を切る他家の人数期待値が1.5人程度ならリーチした方がアガリやすい(リーチで他家を牽制してツモれることもあるので、実際は1.5人を若干下回る程度まではリーチ有利とみる)。リーチすると流局一人テンパイでもラスになる点差なので、アガリが近い手でなければ他家は全員こちらのリーチにはベタ降りするのが合理的。それなら今回はダマが有力でしょうか。

 

4 打 出アガリがきかず、テンパイを崩せば役アリへの変化が豊富なのでテンパイを崩した方がアガリやすい。打点が上がるケースもあります。利用頻度は低く、1000点未満になるといずれにせよラスで終わることが多いので戦績に与える影響は大きくないですが、どんな時でも最善を尽くすことを心がけたいものです。

 

5 打 トップ目の親が既に役牌をポンしていて、こちらは1面子も無く、仮にあがれても着順上昇は期待できないとなると、アシストに徹底して自分のアガリ目が無くなっても損は少なく、むしろ南家がテンパイしてリーチすれば、東家は南家への差し込みを選ぶこともできるので早急にテンパイさせたいところ。アシストする手順については議論の余地がありますが、親が3翻以上の手であれば放銃するとラスになるので、差し込みまでしてよいかを早い段階で判別できた方がよいのでドラそばからでしょうか。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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