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【Mリーグ公式解説者】魔神・渋川難波プロの恐るべき思考量と観察眼【努力が実りMリーガーに!】

【Mリーグ公式解説者】魔神・渋川難波プロの恐るべき思考量と観察眼【努力が実りMリーガーに!】

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渋川難波は「魔神」と恐れられる麻雀士でありながら、Mリーグではプロの知見から分かりやすい対局解説に好評を集めている。誰にでも解説者が務まるわけではない。対局者の思考を読み、正確に視聴者に届けなくてはならず、試合は素晴らしくても、一歩間違えれば対局そのものの魅力が半減してしまう可能性もある。ではなぜ渋川の解説は人気なのだろう?本記事では渋川難波を“競技麻雀プロ”として追っていく。彼の解説の上手さには選手時代のとある経験があってのものだった。

目次

渋川難波の基本情報・プロフィールデータ

名前 渋川 難波(しぶかわ なんば) 
異名 魔人
生年月日 1986年5月19日
出身地 広島県
血液型 A型
趣味・特技 卓球
本人公式SNS Twitter
所属団体 日本プロ麻雀協会
プロ入会年 2011年
主なタイトル 第11期雀竜位
第13回野口恭一郎賞男性棋士部門受賞
第15回日本オープン優勝
第20期雀王

渋川の異名である「魔神」は現在多くの麻雀ファンに認知されているが、一時期は「最強の積み木遊び」を自称していた。しかしこの呼び名がよばれることはなく、呼びやすさもあって魔神が一般化したという。その時の様子について、「麻雀するしない?」にゲストで出演した際に詳しく語ってくれている。

経歴

2011年:日本プロ麻雀協会へ10期生として入会、天鳳十段となる
2012年:第11期雀王決定戦で解説者としてデビュー
2013年:第11期雀竜位
2015年:第13回野口恭一郎賞男性棋士部門受賞
2017年:第15回日本オープン優勝
2020年:Mリーグレギュラー解説者就任
2021年:第20期雀王
2022年:KADOKAWAサクラナイツから指名を受け、Mリーガーになる

麻雀との出会い・きっかけ

渋川が麻雀と出会ったのは小学校一年生の時。小学生の時に麻雀をやる...…となると、株式会社バンダイから発売されている「ドンジャラ」を思い浮かべるだろう。しかし渋川、その時には既に麻雀のルールを覚え、父親と2人で積極的に対局をしていたという。というのも父親は大の麻雀好き。家には麻雀に関する本や漫画がたくさんあった。高校卒業後は広島市立大学情報科学部コンピューターコースへ入学。プログラミングを中心に学んでいたが、本人は学んでいる内容に魅力を感じず、麻雀漬けの日々を送っていた。この在学中、オンライン対戦ゲーム「天鳳」を打ちながら実況解説をインターネットで生配信していた。その後約5年間生配信は続け、現在の渋川の解説の礎ともなっている。そして2011年、25歳の時に日本プロ麻雀協会10期生として入会。翌年には第11期雀王決定戦で対局解説を初めて担当した。その後は第11期雀竜位を獲得し、数々の麻雀メディアに出演、そしてMリーグ2019年にてレギュラー解説へと就任。その後も自身のYouTubeチャンネルを開設し、配信を続け、協会の最高タイトル「雀王」を獲得。絶え間ない発信力と実力から、Mリーグ2022-23シーズンドラフト会議にて、KADOKAWAサクラナイツから指名を受け、悲願のMリーガーとなった。

渋川難破の打ち方や雀風

魔神と称され、Mリーグをはじめとした放送対局における解説で絶大な人気を誇る渋川。そんな渋川は極めて緻密な思考を巡らせるデジタル派の雀士だ。あらゆる情報を駆使し、その場に合わせた最適解を導き出す。自他共に認める渋川の最大の強みは手牌の構想力だ。もらった手牌から最大の成果を生み出せる未来を見極め、変幻自在の手牌進行で最高の結果を導き出す。正確な押し引きの判断にも定評があり、自分の手の価値や局面を分析して的確な押し引きを行う。渋川の魅力的な解説は、ほかならぬ渋川自身の緻密な麻雀から生まれるものなのだ。

渋川難破の対局時の様子

【麻雀】チャンス手を逃すな!手牌の構想力を養おう!【魔神・渋川難波の雀力UP講座 #11】

渋川の構想力の高さが分かるのがこの動画。渋川の配牌はピンフ系の好配牌。なんとなく進めていってもアガリをモノにできそうな配牌だが、こんな手でこそ構想力が問われると渋川は述べる。配牌時点で理想のアガリ形を思い描き、その理想に近づくように手牌を進行していく。目まぐるしく変わっていく状況の中、一巡ごとに変化する理想形を追求する渋川。結果、ちょっとした油断で取りこぼしてしまいそうな三色同順を見事に成就させ、満貫をツモアガることに成功した。渋川の緻密な構想力がうかがえるとともに、解説の素晴らしさも相まって麻雀力の向上にもうってつけの動画となっている。

【麻雀】トップ目で微妙な手が来た時の立ち回り方【魔神・渋川難波の雀力UP講座 #2】

渋川の緻密な押し引きの思考がわかるのがこの動画。渋川は現状トップ目で、アガリ、ベタオリどちらに向かおうにも微妙な配牌をもらったという状況。この状況で渋川は放銃のリスクとアガリのバランスをとり続け、見事な立ち回りを披露する。注目すべきはドラの扱い。切りどころの難しい字牌のドラを渋川は序盤から河へ放っていく。しかし、このドラ切り一つにも驚くほど深い思考が隠されていた。自分がドラを持つメリットやデメリット、もし鳴かれた時にどう対応するかなど、その思考回路を動画内で丁寧に解説してくれている。渋川の立ち回り、読み、押し引きがハイレベルに詰まった内容となっている。

日本プロ麻雀協会主催・第15回日本オープン 予選

©日本プロ麻雀協会

渋川の並外れた観察眼がうかがえるのがこの一局。迎えたオーラス、トップ目に立って勝利は目前の渋川。しかし、間違っても放銃だけは許されない場面。そんな中、ラス目でなんとしてもアガりたい親がピンズの染め手模様。そんな親が、まだ序盤というところで字牌のドラを迷いなく切ってきた。

染め手であれば字牌のドラを持ってきた時に少しくらい考えそうなものだが、親はなんの迷いもなくツモ切り。これに違和感を抱いた渋川は、まだ序盤ながら早々にピンズを切り出すのをやめた。この時、親にはなんとメンゼンホンイツのテンパイが入っていた。あらゆる要素を見逃さない渋川プロの観察眼が、危機一髪で放銃を回避したのだ。

渋川プロのSNSでの評価・評判

Mリーグ公式解説者として活躍する渋川。SNSはその解説を賞賛する声にあふれていた。今後は渋川が選手としてMリーグを盛り上げてくれる。ファンの期待は増すばかりだ。

渋川のわかりやすい解説はSNSでも大人気。論理的な解説の中に時折見られる、ファンの気持ちを表してくれているかのような熱い解説も人気の秘密。

Mリーグファンは渋川に選手として参戦してほしい気持ちと、解説からいなくなってほしくないという気持ちの板挟み状態だ。

渋川の解説に魅力を感じてMリーグに関心を持ったという声もたくさん。初心者も上級者も楽しめる解説は、Mリーグの熱狂を外に広める大きな力となっている。

渋川プロのニュース・こぼれ話

書籍「麻雀 魔神の読み」が好評発売中!

麻雀のなかで「読み」は勝負を分ける重要な要素となる。その「読み」を鋭くさせたいなら、渋川の著書「麻雀 魔神の読み」がおすすめだ。魔神と恐れられる渋川の読みのテクニックが詳細に書かれており、理論、推理、実践の3章に分かれているので、無理なく読み進めることができる。魔神に近づきたい方には必読の1冊だ。

YouTubeチャンネルを開設!

数々のプロ雀士が YouTubeチャンネルを開設しているが、渋川も2021年5月に自身のチャンネルを開設。オフシーズンを迎えたMリーグの中「何かをしよう」と思い立ったことが、開設に至ったきっかけだという。

KADOKAWAサクラナイツから指名を受け、Mリーガーに!

堀慎吾がサクラナイツに指名された2020年のドラフト会議。Mリーガーになりたいという気持ちが人一倍強い渋川は、自身が選ばれなかった悔しい気持ちをnoteにしたためた。

自分の努力次第ではこのときMリーガーになれたかもしれない。しかしながらやるべき努力をしてこなかった、と後悔した気持ちをあらわにした。

ここからMリーガーになるために、Mリーグ公式解説として地位を固め、YouTubeチャンネルを開設し、Twitterをこまめに更新するなどして情報の発信やアピールに注力。また、協会の最高タイトル「雀王」を獲得。協会の3大タイトルで雀竜位、日本オープン、雀王の全てで優勝してグランドスラムを達成。圧倒的な実力を見せることとなった。

その努力が実り、2022年7月11日に行われた「Mリーグ2022-23シーズンドラフト会議」にて、KADOKAWAサクラナイツから指名を受けた。

渋川はこの日、自身のYouTubeチャンネルではあえて同時視聴はせず、ツイートのみ。どのような結果でも、ファンに自分のチャンネルを通じて話す心の準備が欲しいという意図からだった。

結果、KADOKAWAサクラナイツからの指名を受けた。

©ABEMA

 

KADOKAWAサクラナイツの森井監督は「渋川選手を指名した理由は、絞って3つ挙げさせて頂きますと、1つ目がMリーグで通用する雀力があること、2つ目がMリーガーになるための逆算から様々な努力を重ねてきた実績を評価していること、3つ目が先ほどの努力の結果でもあると思うのですが、VTuberや他業種の方と麻雀を通じて大きな発信力が期待できること。渋川選手が持つ多くの個性が僕が新たに獲得したい選手像に当てはまっていたので、今回指名させて頂きました」とコメント。

2年前、悔しかった気持ちを胸に、努力し続けた結果が花開いた瞬間であった。今後はMリーガーとして「魔神」の強さを視聴者が知ることになるだろう。

 

この記事のライター

麻雀ウォッチ編集部
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