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ネマタの天鳳日記 第12回

ネマタの天鳳日記 第12回

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前回の続き。問題として出題するくらいですから何を切ったのか容易に想像できたかもしれませんが、私は打6mのシャンテン戻しを選びました。この打牌が正解と言い切れる自信はないですが、前回の①〜④をふまえたうえで解説することにします。

1:2巡目なので手作りの時間は十分にあります。

2:東1局原点。いわゆる「平場」です。平場と言われると「平均的な打ち方をする局面」というイメージがあるかもしれませんが、実はむしろ高打点のアガリを狙いやすいのが「平場」です。確かに負けている時ほど高打点のアガリを目指すケースは多くなりますが、負けている場合も残り局数が少なければ1つでも上の順位を目指せばよしとすべき局面が多く、1つだけ上の着順を目指すだけなら高打点のアガリは不要なことも多いです。

3引きでも三色が確定する牌。三色が確定でつくペンチャンならリャンメンより価値が高いので、リャンメンを2種つくる浮き牌3〜7より明確に価値が高く、はドラそばの3〜7牌なのでこれも価値が高い。しかもこの2牌から面子候補ができるようならチャンタもつきます。これだけ価値が高い浮き牌なら、面子にすることを前提で残したいところです。

4を雀頭として面子と面子候補を数えるなら、面子と面子候補が3つ止まりなので面子候補不足です。しかし③より、は面子にしたいところなので、ここを面子候補として数えれば面子候補は5つになり、実質的な面子候補オーバーとも言えます。

 はイーペーコーもあるからともかく、はチャンタの可能性があるとはいえ面子になりづらく強い浮き牌とは言い難いのですが、までで面子候補が揃っているようなものなら、トイツのような平凡な面子候補を残すよりは、うまく面子ができた場合に高打点が狙えるようなを残した方が、巡目が早く高打点を狙うメリットがあるこの段階では有力なのではと判断しました。

02

 次巡ツモ。打としてからここでを切った場合に比べ、へのくっつきでチャンタが残せるというのが先にを切っている強みです。「アガリから遠い段階ほど変化重視」とはこのことです。

03

 から切っていればシャボのリーチドラ1テンパイになっていますが、跳満、倍満までみえるくっつき1シャンテン。受け入れはさほど広くないですが、これなら後者の方がよいのではないでしょうか。

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 テンパイ取らず。この手で即リーチしたらを落とした意味がないといった一貫性に拘っているわけではありません。巡目が遅ければ即リーチに分がありそうです。

05

 これならリーチ。さすがにメンピンドラ1となるとよりよいと言える手変わりがほとんどありませんね。

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 即リーチを打っていればが一発で出ていた公算が高く結局打点変わらず。何度もアガリ逃した格好ですが、いわゆる裏目は単なる無駄ツモと変わらないので気にすることはありません。重要なのは早アガリを目指すことでも最高形を目指すことでもなく、局面に応じた、「よりよい手牌」を目指すことにあります。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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