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ネマタの天鳳日記 第99回

ネマタの天鳳日記 第99回

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 鳴いても満貫以上となるとアガリに遠いところからでも少しでもアガリやすくするために鳴きたいところ。中張牌へのくっつきの食いタンと孤立役牌の重なりが残るなら、悪形メンツ候補をメンツにできる牌は鳴きます。いわゆる「後々付け」の鳴きです。

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 メンツが出来るとはいえ雀頭を崩すのでアガリやすくなっていると言えるか怪しいですが、鳴けばドラ5で跳満以上確定、遠い仕掛けなので他家を牽制するに越したことはないと判断して鳴きました。

 しかし、「ドラが出たからとりあえず鳴き」という判断が本当に正しいかは怪しいものです。東家はヤオチュウ牌から切り出して、ペンチャンを外してドラツモ切り。手の内で使いやすく、できれば使いたいドラまで切っています。

 ダマテンの可能性もありますが、テンパイだけどリーチはしない、すなわちドラを切ったうえでダマでも高打点の手や手変わり待ち優位の手牌になっていることは、少なくともこの局面ではレアケース。よって下家は浮き牌の無い(もしくはドラより優先して残したい浮き牌がある)1シャンテンにはなっていると読むのが自然です。

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 案の定下家からすぐリーチがかかります。いくらこちらがドラを固めていて振っても安いことが比較的多いとはいえ、ここからリーチに押したうえでアガりきるのはかなり厳しい。今回のようにすぐリーチが入るとは限りませんが、下家が少なくとも1シャンテンではあるなら、リーチがかかる前に手が進むとしても期待できるのはこちらも精々一手までででしょう。

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 ドラを切ってきたので浮き牌の無い(あるいはドラより残したい浮き牌がある)1シャンテンとしましたが、リーチ宣言牌のが浮き牌ならドラより優先する理由は考えにくいので、はメンツ候補の一部である可能性が高い。

 今回はのカンチャントイツの一部でした。を含むメンツ候補が残ってテンパイした場合待ちはの周辺。テンパイ以前にドラが切られている場合は、いわゆる「ソバテン」の可能性が高くなると言えます。

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 結果はテンパイ流局。今回くらい遠いところからの仕掛けだと、ドラを鳴いてよかったかは微妙なところですが、打ち手によってはドラの見切りが早く、ドラを切ってきたとしてもそれほど手牌の価値が高くない場合も多いです。(天鳳はルール、環境の影響からその傾向が強いと思われる)

 テンパイ以前にドラを切ったリーチは比較的読みやすいこと(今回ならソーズは比較的通りやすい)から、このあたりは他家の打ち筋によって判断が変わることも多そうです。いずれにせよ、ドラを切ってきた他家が、どのような手牌から切ってきたのかは特に意識して読みを入れた方がよさそうですね。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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