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ネマタの天鳳日記 第193回

ネマタの天鳳日記 第193回

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 を鳴いた場合に片アガリになるという点では、打は打に劣ります。しかし、他家から鳴くことができるのは、その牌が他家にとって不要で、なおかつ絞られなかった場合です。鳴いてテンパイするよりメンゼンでテンパイした方が打点的に有利で、特定の牌をツモる確率の方が、特定の牌が1人の他家から鳴ける確率より高い。よって、基本的にメンゼンで1シャンテンの場合は、テンパイに取れる牌は何が出ても鳴くつもりであったとしても、メンゼンでテンパイした場合により有利にな手牌になる打牌を選ぶべきです。

02

 鳴いて満貫テンパイなら鳴くのがほぼ正解ですが、片アガリ6待ちと完全1シャンテンの比較となると、前者がアガリ率で有利になると言えるかは微妙なところ。(通常のカンチャン待ちと完全1シャンテンならアガリ率は前者の方が勝る) 今回はメンゼンで進めた場合は跳満、倍満も現実的に見えるので、巡目が深くないならスルーするところでしょう。

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 すぐにをツモって2000−3900のアガリ。この手でもしがドラ雀頭でなければ、からのポンは打点が大きく下がることもありギリギリまでメンゼンで進めたいところ。逆に言えばテンパイ以前にが切られているとはいえ、このような鳴きにが当たりになる場合はドラが固まっていて高いことが多いということです。今回はクイタンテンパイと仮定した場合に待ちが結構限られているので、他家視点から見た場合にもそこまで通りやすいとは言えなさそうです。「一見通りやすそうな牌」は、「当たるとすれば当たるだけの理由がある」ので結果的に高打点になっていることが多いというのは鳴き手に対応する場合に意識しておきたいです。

04

 またしても完全1シャンテンから鳴くと片アガリテンパイ。リーチがかかっているので猶予が少ないとはいえ、特に何も無ければアガリ率に大差ないのでアガった時により打点が高くなるスルーを選ぶところです。
 しかし今回は3枚見えでアガれないを引きにくい。リーチ者の中筋になるので比較的出アガリが期待しやすい。ツモられると2着に落ちるので打点よりアガリ率を重視したいという理由でポンしました。

05

 運のいいことにまたしてもあっさりツモアガリ。いかにも不格好なアガリですが、綺麗な大物手よりこういうアガリを決めた時の方が楽しいと個人的には思っています。もちろんやり過ぎて精度の悪い仕掛けが癖になるのもそれはそれで問題なので、形そのものにはこだわらず。「勝ちやすい選択」こそ美しいと思えるようになりたいものです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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