8月2日(月)に、いよいよ「Mリーグ2021シーズン」のドラフト会議が開かれますね。今年は新しく指名される選手が多そうで、今から楽しみです。
思い返せば、3年前の今ごろは、Mリーグ発足時の記者会見を聞いていました。ホテルの大宴会場に並ぶ数え切れないテレビカメラを見て、時代が動くのをはっきりと感じたことを覚えています(会場には多くの方が密集し、熱気であふれていました。この頃、私たちはまだ新型コロナウイルスの存在を知らないのでした)。
この3年間、麻雀を巡る世界が、大きく変わっていく過程をライブで体験できる私たちは、改めて幸運だと感じます。
さて今回は、対局の実況などでよく聞く「二度受け」をご紹介します。
麻雀の前提をおさらいすると、自分の手牌は13枚で、14枚目をツモるのでした。
(厳密にいうと、カンがあるのでもっと増えることもありますが、ここでは考えません)
例えていえば、私たちは、あるチームの14人のメンバーを考えるリーダーのようなものです。
メンバーの数は増やせないので、なるべく少人数で効率的に成果をあげてくれるとありがたいわけですね。
2人で1000万円売ってくるメンバーと、3人で1000万円売ってくるメンバーでは、前者の方が助かります。
のようなリャンメン形は、わずか2枚での2種8枚の受け入れを作りますが、のようなリャンカン形は、3枚あって、ようやくの2種8枚の受け入れができます。
となると、当然、リャンメン形の方が効率的です。必要なメンバーが2枚ですむので、ほかに1枚安全牌を持ったり、あるいはもっと打点を上げる種になる攻撃的な牌を持つことができ、好守に幅が生まれます。
二度受けは、典型的には
のような形です。
受け入れはです。4枚のメンバーで3種12枚の受け入れを作っていることになります。
一方、
はどうでしょう。
受け入れはです。同じ4枚のメンバーで、4種16枚の受け入れがあります。
つまり、二度受けは、普通のリャンメンが2つある状態よりも、4枚も受け入れが少ないのです。
「しかし、上の形はもしを引けば、の三面張となり、とてもよいのではないか?」という指摘があるかもしれません。確かにその通りなのですが、という3種類のなかで、先にを引く確率は3分の1だけで、やを先に引けば、普通のリャンメンになります。よって、通常は二度受けをなるべく避けるのが効率的な打ち方になります。
例えば、次のような形
から1枚切る場面。
6ブロックなので、かかのいずれかを落としていくとします。すべてリャンメンなので一見価値は同じですが、は二度受けになっていますね。
つまり、は残して、かを切っていくのがセオリーになります。
もちろん、これは一般論であって、例えばがほとんど場に見えていて残っていなかったり、他家がソーズを適度に切っていて、が将来の待ちとして良さそうだったりすれば、この限りではありません。どんなセオリーでもそうですが、基本をわかったうえで、その場の状況に応じて柔軟に考えていきましょう。
また、この考え方は守りにも応用できます。他家が手のなかからを落としてきたら、「との二度受けを嫌ったのかな?だとしたら、は危ないかもしれないな」と考えることができます。本来有利なはずのリャンメン形をあえて切るということは、何らかの強い意図があるはずだからです。
なお、少し形を変えて、
のような形も、の部分がの二度受けになっています。
この形では、うまくいけばイーぺーコーができて打点があがる可能性があり、また、とが暗刻になっても手が進むので、上の形とは意味合いが異なります。ただここでも、一般的には二度受けを嫌ってと落とす場合が多いことは覚えておきましょう。
また、さらに進めると、あらかじめ二度受けを予測して、牌の価値を考えることもできます。
とでは、の価値が少し違うのです。
を引いたときで比べると、
とになり、後者は二度受けになってしまいますね。
そのため、もしブロックがあまりできていない状態で、
…
のような形からとのどちらかを切るときは、を切った方が効率的になります。
ただこの場合も、が既に2枚切れていて、はまだ山にありそうな時は判断が逆転しうるので、常に場に見えている枚数は確認しましょう。
次回は、暗記すると便利な7枚形の多面待ちをご紹介します。