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第44回 ネマタの麻雀徒然草

第44回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

 

「2手でメンツが完成する牌の中で、フォロー牌で無いもの」。これを「浮き牌」と定義しましたが、浮き牌は孤立牌と呼ばれることもありますが、2345のような4連形、2334のような中ぶくれ形は形から孤立していないので孤立牌とは呼ばれません。シュンツを作らない孤立字牌を浮き牌と呼ぶのも違和感がありますが、統一するとすればどちらが自然かということを踏まえて、浮き牌と呼ぶことにしました。

 

 浮き牌の中に数牌と字牌があり、字牌の中に風牌と三元牌があり、風牌の中に場風牌と自風牌(門風牌)と客風牌があり、場風牌かつ自風牌なら連風牌というようにグループに名前がついていますが、数牌もグループによって名前がついているものがあります。1と9は老頭牌もしくは端牌、19字牌ならヤオチュウ牌。2〜8は中張牌。3と7は尖張牌、5は心牌です。他に呼び方が無いか気になって調べてみたところ、456は要張牌、357は頂張牌、2468は平張牌と呼ぶようです。それなら28牌だけ、46牌だけ表す呼び方もありそうなものですが、私が調べた限りは見つかりませんでした。

 

 このうち、字牌に関する呼び方と、老頭牌、中張牌に関しては今でもよく使われますし、手役に関連するので必要性も高いと言えますが、他の呼び方はあまり見なくなりました。実際、単に数字をそのまま呼んだ方がありのままの性質を表しやすいので、私自身その方が好ましいと考えています。

 

 一昔前は、3と7の尖張牌はシュンツ作りの鍵とよく言われていました。これ自体は誤りとは言えませんが、シュンツの組み合わせ自体は、37も456も変わりません。

 

 37はタンヤオにもチャンタにも使えるから重要というのも見たことがありますが、手役の出現率で言えば、チャンタよりも圧倒的にタンヤオの方が高い。37牌はタンヤオがつかないシュンツも作るので、手役という点で価値が高いのはむしろ456牌でしょう。

 

 37はペンチャンにも当たるから危険というのも、28牌との比較ならともかく、456牌はリャンメンに当たるパターンが2種あるので基本的に456の方が危険になります。ダブルリーチに関しては37牌の方が危険になる(単純な牌の組み合わせでも被り牌の影響で37牌が待ちになることが多く、単騎待ちなら456よりは37が選ばれやすく、456カンチャンは37ペンチャンより手変わりを待つことが多いため)というのは確かですが、それでも僅差なので意識するほどではありません。

 

 知識としては誤りでなくても、意識して打牌選択に反映させようとするとミスが起こりがちなものも少なく有りません。必要な区別をしないのも、不要な区別をしてしまうのもミスの元。麻雀をありのままに把握して、言葉で伝えることの難しさを改めて知らされます。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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