2021年で65歳を迎えた現在でも常に全力で麻雀に挑み、その意気込みが表情や仕草にも現れる。金子正輝は、そんな人間味あふれる麻雀スタイルで、かねてより人気を集めているプロ雀士だ。最高位戦日本プロ麻雀協会の副代表も務め、これまでの麻雀界の礎を築いてきたひとり。金子はこれまでどのような歴史を歩んできたのか、その強さとは。金子の魅力に迫ろう。
目次
金子正輝の基本情報・プロフィールデータ
名前 | 金子 正輝(かねこ まさてる) |
異名 | ネコ |
生年月日 | 1956年1月17日 |
職業 | プロ雀士 |
出身地 | 新潟県 |
血液型 | B型 |
趣味・特技 | 囲碁 |
本人公式SNS | |
所属団体 | 最高位戦日本プロ麻雀協会 |
プロ入会年 | 1981年 |
主なタイトル | 第9・11・12・24期最高位 第10期八翔位 第10期名翔位 第21・22・23期名人位 第26・29期麻雀王座 第13期無双位 モンド王座2期(第14回、15回) |
好きな牌 |
金子は「ネコ」という愛称で親しまれており、ネコは金子の名前からきている。また、最高位戦日本プロ麻雀協会所属の佐藤聖誠と石井一馬が金子にお願いをして「ねこけん」という麻雀の研究会を立ち上げており、YouTubeでその模様が公開されている。
経歴
1981年:最高位戦日本プロ麻雀協会入会
1984年:第9期最高位
1986年:第11期最高位
1987年:第12期最高位
1999年:第24期最高位
2018年、2019年:モンド王座決定戦優勝
金子正輝が考える麻雀との向き合い方
お笑い芸人アンジャッシュ小嶋の「こじまーじゃん」にて、金子には見る人に「すごい」と思ってもらえる麻雀、見ていて純粋に感動を与えられる麻雀を届けたいという想いを語っている。金子といえば対局中に表れる表情や仕草も有名だが、この想いに向き合っているからこそ、例え対局中であろうと一喜一憂し、楽しむ麻雀を打てる秘訣ではないだろうか。
「【MONDOTV名人戦】超一流プロにインタビュー!(金子正輝プロ)@こじまーじゃん」
金子正輝の打ち方や雀風
金子プロの雀風を語る上で「牌流定石」という戦術は外せない。手役にこだわろうとはせず、自身の経験と読みを活かして“流れ”を読み、ツモってきた牌によって手牌を調整し、“流れ”を読むスタイルだ。このスタイルは現在に至るまで数々の麻雀ファンを魅了している。
金子正輝の対局時の様子
日刊杯スリアロトーナメント2015|2015.1.4
新津、五十嵐と実力派芸能人じゃいとの決戦となった試合。決勝戦は半荘4回戦の戦いとなる。最終戦南3局で、五十嵐が親の連荘で一気にトップとなり、もはや逃げ切り優勝かと思われた。しかしオーラス金子の親番で、牌流定石の真髄が見える。その途中で局が動き、誰もが鳴けばアガりやすく、打点も申し分ないと考える場面を金子はなんとスルー。自分のツモで引き寄せた手牌を大切にして進めていったのだ。そしてしっかりアガリに結びつけてからの連荘で金子は見事に逆転優勝を果たした。手牌を重要視する金子の「牌流定石」の打ち方が、存分に活かされた対局であった。
金子正輝が逆転優勝/日刊杯スリアロトーナメント2015後期
麻雀最強戦2019 男子プロ代表決定戦 天使の吐息|2019.7.14
この決戦は目まぐるしい展開で、ハラハラする対局となった。開局は金子の親番で、6本場まで積み上げる怒涛の連荘を見せ引き離すも、南2局に鈴木達也が金子から直撃、さらに南3局では、金子から点数をもぎ取ろうと萩原、森山が攻めに出る。金子も勝負手でリーチを打ったが、この局は森山が制した。この終盤の目まぐるしい展開で点差は揺れ動き、金子が優勝するには跳満ツモが条件となる追う立場となった。金子は何とかリーチまでこぎつけるも、裏ドラが乗らなければ勝利は無い状態に。だが終盤にツモって見事に裏ドラを乗せ逆転優勝。念願のファイナル進出を勝ち取ることに成功した。
金子正輝がシーソーゲームを制して悲願の初ファイナル進出/麻雀最強戦2019 男子プロ代表決定戦 天使の吐息
スリアロトーナメント2016 予選A卓|2016.8.3~8.17
この大会で金子は、予選A卓となった。合計3回の半荘で総合1位が準決勝に進出できる内容で、1回戦で金子はトップとはならなかったものの、オーラスの1局が記憶に残る。このとき金子はラス目だった。順調に手を進め、混一色から四暗刻まで見えてくる展開になる。そして混一色は確定し、ツモり三暗刻で聴牌した。リーチを迷う仕草を見せるが、これをダマで進め5巡目にツモ。リーチすれば良かったと思わせるように天を仰いだが、それでも6000オールのアガり。1回戦を2着で終えた。以降2回戦、3回戦ともにトップで勝利し、ダントツ1位で準決勝進出を果たしたのだった。
金子・福地が予選通過 日刊スポーツ杯争奪 スリアロトーナメント2016 予選A卓
SNSでの評価・評判
SNSでは金子の全力の姿勢に対する好感や、ファン対応の良さに関する声が多いなか、体調面を心配し気遣うファンの声が多く投稿されていた。ここではTwitterから金子に関するファンの投稿の一部を紹介していく。
金子正輝さんです!
— たかはしたかしTV (@takahasiTV) May 8, 2021
全力で麻雀を楽しんでるのが好きです!
金子の動きや表情にも現れる全力で麻雀を楽しむ姿が、多くの人の心を動かしている。
おいらの麻雀師匠は
— パルメさんち (@palumezan777) September 13, 2020
大ファンの金子正輝プロ
お店でお会いしてからもう25年くらい経つのかな
牌流定石
この人の麻雀が大好きになってハマった
身長高くてカッコよくて兄貴的な雰囲気で麻雀がつよいから憧れた
金子の打ち方を参考に麻雀を打つファンは非常に多い。
金子正輝プロって麻雀最強戦優勝してたのか... 坂戸のKO(金子プロが経営してる雀荘)で同卓させて頂いたときに「落ち着いたキレイな麻雀を打つねぇ」とお世辞とはいえ褒めていただいてからのファンだったから活躍してるの見ると嬉しいなぁ
— コパン (@aaaakujira) July 21, 2020
雀荘でファンと同卓する金子の対応や人柄が良いと評判だ。
金子正輝のニュース・こぼれ話
手術が無事に成功
循環器系の病気を患い、金子の第45期A2リーグ休場が最高位戦日本プロ麻雀協会より発表された。その後、手術は無事に成功したとの発表も。現在快復に向けたリハビリを行っているという。心配するファンも多いが、手術の成功をまずは祝いたい。また麻雀に全力で向き合う金子が見れる日を心待ちにしつつ、快復を祈るばかりだ。
金子正輝選手のリーグ戦休場について /ニュース@最高位戦日本プロ麻雀協会
3冊の著書が好評発売中
金子はこれまで3冊の書籍を出版している。書籍のタイトルは「最強プロが教える常勝の麻雀―牌の流れをズバリ読み切る『牌流定石』で必ず勝つ法」「最強プロが教える麻雀 必勝のテクニック」「金子正輝の麻雀 会心の一打 (最高位戦トップシリーズ)」の3冊だ。これらの書籍はいずれもAmazonで好評を得ているので、手に取ってみるのも良いだろう。