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もっと勝つための現代麻雀技術論 第12回 「2メンツ形の選択②」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第12回 「2メンツ形の選択②」

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手変わりより、即テンパイした時の待ちの強さを優先する。

 初心者向けの手作り講座で必ず最初の方に書かれるのが、「リャンメンに変化しやすいように、ペンチャンよりカンチャンを残す」というものです。確かに良形になりやすいものを残すのは手作りの基本ですが、1シャンテンなら手変わりするより先にテンパイしてしまうことが多いもの。よって手変わりよりも、即テンパイした時にアガリやすい待ちが残りやすくすることを考えます。これも、手作りの法則1「手変わりより受け入れ優先」の一種です。

 ドラ

 

 トイツを切ってカンチャンを残す方がリャンメンに変化しやすく、最高のツモもあります。しかしを引いてテンパイすることよりを引いてテンパイすることが多く、その場合はのシャボ待ちの方がカン待ちよりだいぶあがりやすい(しかもを切っているのでがスジ待ちになる)。も1枚しかない以上、私はカンチャン落としを推奨します。ツモでも受けが広くなることから切りです。

 

 面子候補Aと面子候補B、どちらにもそれぞれ残すメリットがあってどちらを切ればよいか迷った場合は、「どちらを切っても残る面子候補Cが面子になった時に、どちらがよい手になるか」で判断すると分かりやすいです(今回はABがトイツとカンチャン、Cがリャンメン)。「面子ができるツモを逃した時にどちらが痛いか」で考えると、前回のような「裏目」にとらわれすぎるミスを犯しがちです。(今回も、打として裏目ツモでも手広くなるからトイツ落としと考えることもできる)

 

テンパイする前に待ちが苦しくなることを恐れる必要はない

 は場に切られやすく、テンパイする前にが切られたら待ちが苦しくなるので困ると考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、場に切られにくいということは他家に使われやすいということ。「が多く切られ、待ちが苦しいと分かったので他で面子候補を作ろう」と方針転換できるのと、「が他家に使い切られ、待ちが苦しいと分からないまま手作りを続ける」のとどちらがよいかと言われたら、前者の方がよいのは言うまでもありません。

 

自分の必要牌が他家に立て続けに切られたり、カンされて待ちが枯れてしまうとつい腹を立ててしまいがちですが、待ちが残ってないという重要な情報に気付くことができたのですから、むしろ良かったと思えるようになりたいですね。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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