RMUがRMUCUP(予選2/27 本戦2/28)において、これまで競技麻雀で問題となっていた、「目無し問題」を解決するための新決勝方式として延長戦をテスト導入することを発表しました。
「目無し問題」とは、優勝の可能性が無くなってしまった対局者は、優勝しか意味の無い対局において打牌の目的が無くなってしまい、迷惑をかけないように「配牌からオリる」打ち方をして、優勝争いをしている一方の対局者に有利に働いてしまう問題のこと。
例えば2人に優勝の可能性が無くなった場合、2人はオリてしまい、残る2人で1対1となるのですが、ラス親が追いかける立場の場合、延々と連荘することがあります。トップ目は自分でアガリに行かないとゲームは終わらないのですが、オリている2人からはアガリが難しく、ラス親には放銃しないように安全に打つため、流局が増えるなどでラス親の連荘が増えて有利に働きます。
実際RMUの対局では、今までの決勝戦で、最終戦ラス親が30%くらい優勝し、6割以上が優勝か準優勝しているそうです。そして歪んだ大連荘で逆転なども多々あったとのことです。
人生を左右するかもしれない対局で、目的が無い自分の打牌で優勝者を決めてしまうのか。対局者にとっては厳しい選択を強いられます。
以前には、打牌に自分の意志をこめない、全てツモ切りをする対局者もいました。
昨今は、麻雀番組、特にタイトル戦の決勝が生中継されることが増え、たびたび問題提起されています。
そういった中で、RMUは2月に開催される「RMUCUP」で新しいチャレンジをしようということで、注目を集めています。
RMU冬の祭典、RMUカップの詳細がHPにアップされています。 本戦はスリアロチャンネルで生放送! RMU会員の方はお申し込みフォームからエントリーをお願いします! https://t.co/IngyS5TgVI
— 競技麻雀団体RMU (@RMU1) 2016, 1月 15
RMUカップの決勝では規定回数半荘終了後に優勝者決定まで継続する延長戦を実施します(名称未定)。これにより最終半荘においてのいわゆる「優勝の可能性なし」の対局者が出なくなります。競技麻雀団体初?の試みとなりますので、ご視聴の方からのご意見もお待ちしております!
— 競技麻雀団体RMU (@RMU1) 2016, 1月 15
この新決勝方式について、多井隆晴代表がTwitterで詳しく説明しています。
新決勝方式【仮称】について 今回のRMU CUP決勝は、 決勝2回戦まで通常通り行い、 その後は、新決勝方式で行う
1.新決勝方式開始時の規定 場決め、親決めは、通常通り 2回戦までのトータルポイントを点棒に置き換えて、各自の点箱に入れる なお、4位のポイントを0点に置き換え、その差の点棒を入れる場合もある
2.場所決め、局の規定 全局を東1局とし、南入やオーラスといった概念はない 新決勝方式では5局消化毎に、場替えを行う
3.順位点の規定 この新決勝方式は、オーラスの規定がないことから、着順という概念がない そのため、順位点は存在しない
4.新決勝方式終了規定 ・アガった人がトータルスコアトップになった場合、終了 ・それ以外の場合は、すべて続行する
5.親の規定 ・開局時は、通常通りの親決め規定に則る ・2局目以降は、アガった人が親番になる
6.流局時の規定 親がノーテンなら親流れ テンパイ者の中から、親に近い方が次の親となる よって全員ノーテンのときは親に一番近い南家が次の親となる
7.成績管理の規定 新決勝方式の部分は成績管理対象外
このシステム 最後のエクストララウンドだけ注目されがちですが いちばん大事なのは 2回戦目の南場ですからね☆ 最後まで全員普通に麻雀出来ます! 意味のないアガリ 優勝がないのに鳴かせたり放銃したり?が消えます 延長戦は25〜30%は1局で終わって、ほとんど5局以内に終わりそうです
— 多井隆晴 (@takaharu_ooi) 2016, 1月 15
とにかく自分がアガリ続ければ優勝のチャンスはありますし、トータルトップにアガられないように、他3人で協力するということもあるでしょう。
対局者の思惑が交錯して面白い駆け引きが見られるかもしれません。
この新しい試みが成功すれば、他のタイトル戦でも採用されるかもしれませんね。
決勝の模様はニコニコ生放送スリアロチャンネルで配信されますので、注目しましょう!
◇RMUCUP
本戦(32名)
本戦日:2015/2/28(日)
生放送開始:14:00~(準々決勝から放映)
大会形式の3回戦を行い、上位16名が準々決勝進出。
ポイント持越しで準々決勝を1回行い、上位8名が準決勝進出。(4卓のうち1卓を生放送)
ポイント持越しで準決勝を1回戦行い、上位4名が決勝進出。(準決勝をそれぞれ放送)
ポイント半分持越しで決勝2回戦プラス新決勝方式。(決勝をすべて放送)
※1/17追記
【例】
決勝2回戦を終わって
Aさん +50(50000点)
Bさん +30(30000点)
Cさん ▲10(▲10000点)
Dさん ▲70(▲70000点)
とした場合、トータルトップのAさんは、延長戦でアガれば優勝。
Bさん、Cさん、DさんはAさんにアガらせないように、逆転を目指します。
トータルトップがアガらない限り終わらないので、小さなアガリでも意味はあります。