亜空間(アクウカン)
これは、今は亡くなられました安藤満という偉大なプロが命名した技術でございますけれども、和了に向かわない動き。これが大きなポイントです。和了に向かわない動きを入れて、ツモ順を変えて、これはオカルト的な意味合いが含まれてくると思いますが、ツモ順をずらせばそれまでの好調者、好調な波に乗っていた人のツモもずれて、おかしなことが起きて、展開が乱れて、調子の悪かった自分も復活できるのではないかという前提で動きを入れることでございまして、役なしの動きを入れるということが多々あります。なぜならば、和了に向かわなくていいからです。
例えば、この手牌。配牌でこの手牌がやってきて、自分が西家だったり北家だったりしたときに、は風じゃないですよね。が出たらポンしたりする、いきなり。あるいは、これでが出てもポン、が出てもチーするということで、亜空間の基本は、つまり役のない動きを必ず入れると。しかも、できれば3巡目、4巡目という早い巡目で役なしの動きを1つ入れると。ただし、動きは1つだけ。2つ入れちゃいけないんです。亜空間の動きは1つだけ入れて、あとは、自分はひたすら受けると。放銃も駄目です。放銃しちゃいけないです。亜空間を使った局は放銃してもいけない。皆さんがどういうふうに、ほかの3人が乱れていくのか、あるいはその動きによって和了も生まれるでしょう。そういうことを冷静に判断しながら、とにかく一番好調だった人を引きずり下ろすという目的のために使う秘技でございます。
アルシーアル
これは、アルというのは中国で2を意味しますけれども、22という意味なんです、アルシーアルというのは。それは何かといいますと、日本麻雀連盟というところで使われているルールでございます。日本麻雀連盟というのは、初代総裁が文豪の菊池寛でございますけれども、日本で一番古い麻雀組織。いまだにその当時のままのルールでやっております。役なしでも和了れます。役があればもちろん和了れますけれども、役なしでも和了れますし、役の数が極端に少ない。ドラもない。立直もない。そういう前提でやっておりますので、符計算のまま点数の授受を行うと。主に4000点持ちで行っておりますけれども、22符。アルシーアルというのは22ですから、22符以上の和了であれば何でも認められます。役があればもちろん20符でもいいんですけれども、役がない手の場合には22符。つまり、待ちに符が付いたり、ポンしたり、暗刻があったり、何でもいいんです。頭が役牌だったり、何でもいいんですけれども、とにかく22符以上あれば和了れますよというルールでございまして、これで麻雀をするとかなり腕が上がることは間違いないと思います。
アシスト
サッカーじゃないんだよと思われがちですけれども、麻雀でもアシストということは度々行われます。故意、過失にかかわらず、意識する、しないにかかわらず、誰かを有利にして、誰かが高い手を特に和了られたとき、極端な例をいえば、ドラか何かを鳴かせて、もうドラ鳴かれたからやめたって自分はやめて、ドラを鳴いた人がパッと和了って、満貫とか跳満とか、「おまえ、何アシストしてるんだよ」というふうに言われることがあります。あるいは、故意。要するに、自分がある都合によって、この人に連荘させたいなと思ったり、この人に和了ってほしいなと思うときに、例えば、自分の下手の人が一色手をやっている。萬子を集めていたら、どんどん萬子を切って、チー・ポンさせて、テンパイしたころにはもうやめて、アシストだけしてやめてしまうというような光景も、麻雀では当然起こり得る話でございまして、そういう場面ではアシストという言葉を使うことが多いと思います。
足止め(アシドメ)
個人的には、私、あまり好きな用語ではありませんけれども、それは置いておいて、足止め。親のときによく使うんです。足止めしたい。要するに、ほかの人の手を止めたいなという意味合いです、簡単にいうと。子供のときにも使うときがあると思いますが、親のときのほうが効果絶大なんですが、何かの手段に訴えかけて、子方の手を止める。例えば、役にも何もならないか何かをポンするとします。そうすると、何をやっているんだろう。用心深い人は、いろいろな牌を、も生牌、も生牌だから止めちゃおうかなとか思って、手が進まなくなる。そういう状態を作りたい。役がないのにドラをポンしてみたりして、ドラをポンして、何だろうと思って、相手の手を止めてしまう。それを足止めといいます。
足止め立直(アシドメリーチ)
これは、立直をかけて相手の手を止めると。目的は、和了るためではもちろんあるんですけれども、立直をかけることによってやめてくれたらもっとラッキーだなというぐらいの、大した手の立直じゃないんです。よく親がペンだとかカンだとか、とのシャンポンとか、早いところでかけてくるときがありますよね。だいたいが、そういうのは足止め立直。「和了れなくても連荘できりゃいいや」みたいなことで、親の方が多用します。それから、子供の場合でも、特殊な条件がそろったときに足止め立直をかけるときがあります。足止め立直、覚えておいて損はないと思います。
遊び牌(アソビハイ)
これをご覧ください。
手牌の中で遊んでいる牌ですね。つまり、この。これが例えばだったら遊び牌じゃないんです。これは安全牌として置いているんだよという理由があるわけです。このには、を持っていますから、ドラではない限り、ほとんど遊んでいる。遊んでいる牌を持っているぐらいなら安全牌を持てよとか、遊んでいる牌を持っているぐらいなら2枚になったらポンできる牌を持てよとか、そういう話なんですが、遊び牌というのは、手牌の中でプラプラ、役に立ちそうもないのに浮いている牌のことを指します。
頭(アタマ)
これはもう雀頭。すなわち、和了るために頭がないと麻雀は和了れませんから、頭というのは雀の頭、雀頭のことを指します。
頭ハネ(アタマハネ)
この頭ハネは、自分が和了るときに、もう1人和了がいたと。自分が和了って、もう1人和了りがいたと。すると、振り込んだ人から近い人が和了れるというルールなんです。ダブル当たり、2人当たり、3人当たりがあるルールは関係ありませんけれども、1人しか和了れないよというルール下で麻雀をされているときには、同時に和了が2人、3人あったときには、頭ハネといって、振り込んだ人に近い順に和了れることになっております。振り込んだ人に近い順。自分の上手が振り込んでくれたら私が、自分の対面が振り込んでくれたら、自分の向かい側の人が振り込んでくれたらその次の人、次の人、次の人という順番どおりに和了る優先順位が決められていることを頭ハネ。こっちの人に頭ハネされちゃったよというのは、振り込んだ人の次の人が和了って、その次だった自分も和了だったのに、頭ハネされたと。そういうお話でございます。
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