メンツ候補オーバーの手牌。4トイツあるのでチートイツ2シャンテンでもありますが、役牌が出たら鳴く手なのでチートイツにはほとんどなりません。
それなら受けこそ無くなりますが、ピンズをで残すことで役牌を鳴いた時にツモからのリャンメン変化が残り、そこから更にピンズを引いて最終的に役役ホンイツの満貫手にまでなる可能性を残せることから打としてみました。
6ブロックの手を5ブロックにすることで浮き牌が持てるようになり、その浮き牌がメンツ候補になって再び6ブロックになればまた1ブロック落としてよりよい5ブロックにしていく。こうした変化を残す一連の手順は渡り打ちと呼ばれていました。何手も先の変化が成就することは稀ですが、これも5ブロックに受けるメリットの一つと言えます。
とはいえホンイツまで変化をするのは相当レアケースなので、リャンメンが出来たところでは流石に打でした。受け入れのロスはのみとはいえ、ツモもが残っている方がよりよい1シャンテンになります。打はトイツを落としきるとドラが使えなくなるので打点面で有利とは言えません。
を西家がチー。安手だとラスのままオーラスを迎えることになる西家がいきなりリャンメンチー。リャンメンチーだけでアガリに近いうえに高打点と読むのは早計ですが、この局面なら流石にドラを固めていると判断すべきでしょう。
を引いたので一旦は残します。
何と最後のを引いてきました。
今度こそ役牌が出てくる前にチートイツでテンパイする可能性を残すことも考えましたが、を引いたので小三元、大三元の可能性を一応みて再び5ブロックにしてみます。
テンパイしましたが河がだいぶ奇妙なことになりました。点数状況的にできれば満貫にしたいと思ってを引っ張りましたが、ツモでもを残したのは当初の構想、一貫性にとらわれたミスと言えそうです。手作りのうえでは構想という「線」を描くことも必要ですが、実際の判断はどこまでいっても現時点の手牌と局面において打牌同士の比較。「線」ではなく「点」で考える必要があるのです。
ソーズ待ちがなさそうな河になったこともあり北家からでアガることができました。ただしのリャンメンを外しているのにをだいぶ引っ張っていることから、の切り出しが早いとはいえの形が残っていたことは想定してしかるべきかもしれません。一応から切った方がよさそうですね。西家も案の定ドラがアンコの手でした。