渡辺洋香は、現在の女流雀士のパイオニアともいえる存在である。女流最高位の初代女王に輝き、麻雀の腕とそのルックスで女流雀士ブームを巻き起こした第一人者の1人だ。そんな渡辺は、麻雀では手役重視の王道スタイルを貫く。「行くと決めたらトコトン行く」その勝気な麻雀は、時には大きくへこみ、そして時には終盤での大逆転を呼びこむ。この記事では渡辺の打ち方や雀風、そしてメディアではあまり見られない渡辺の魅力に迫る。
目次
渡辺洋香の基本情報・プロフィールデータ
名前 | 渡辺洋香(わたなべようこ) |
異名 | ヨーコ会長・新宿の妖精 |
生年月日 | 2月1日 |
出身地 | 大分県 |
血液型 | B型 |
趣味・特技 |
読書 ゲーム |
本人公式SNS | |
所属団体 | 最高位戦日本プロ麻雀協会 |
プロ入会年 | 1997年 |
主なタイトル | 第1期女流最高位 第3回μレディースオープン優勝 |
渡辺は俳優・眞島秀和の妻、そしてマンガ「だめんず・うぉ~か~」の登場人物・ヨーコ会長のモデルとなった人物として、麻雀ファン以外にも広く世間から認知されている。現在では、新宿で「禁煙雀荘fairy(フェアリー)」の経営者としての顔も持ち、渡辺の通り名の一つでもある「新宿の妖精」のルーツとなっている。
経歴
1997年:最高位戦日本プロ麻雀協会入会
2002年:第一期女流最高位戦優勝
2011年:第3回μレディースオープン優勝
2018年:麻雀最強戦2018ファイナル進出
2019年:夕刊フジ杯争奪第13期麻雀女王決定戦チーム戦優勝
2021年:夕刊フジ杯争奪 麻雀女流リーグ2022出場
第13期麻雀女王決定戦優勝インタビューはコチラ↓
第1期からの13回目の出場でfairyチームが初の栄冠/ 第13期夕刊フジ杯争奪 麻雀女流リーグ2019~チーム戦決勝
麻雀との出会い・きっかけ
渡辺が麻雀と出会ったのは高校生の頃。当時、交際していた恋人が麻雀に精通しており、自分も一緒に遊ぶためにルールを覚えたのがきっかけであった。元々ゲーム好きだった渡辺は、すぐに麻雀の虜となり、その後は麻雀ざんまいの高校生活を送ることとなる。
東京に上京後、ギャル雀の先駆け的存在である「ポリエステル100%」のメンバーとして研鑽を積み、その腕を磨いていった。次第に頭角を現し始めた渡辺は、ポリエステル100%のオーナーである河本智彦元プロの勧めもあり、1997年にプロテストを受験。見事、最高位戦日本プロ麻雀協会にトップで合格する。
渡辺洋香の打ち方や雀風
渡辺の雀風は、手役重視の攻撃型スタイルとなっている。引く時には徹底的に守るが、手が伸びそうな時には積極的に攻めるスタイル。そのルックスからは想像が難しい強気な麻雀は、多くの人を魅了している。渡辺本人は「見ている人がドキドキワクワクするような麻雀を打つ」をモットーにしており、その手作りの美しさや立ち回りの上手さは、男性プロ雀士に引けをとらない。
渡辺洋香の対局時の様子
麻雀最強戦2018女流プレミアトーナメント 2018.04.30
「麻雀最強戦2018女流プレミアトーナメント」は、渡辺らしさが際立った一戦となった。対局序盤、小笠原に手が入り、小刻みなアガりで流れを掴んだ。渡辺は東場で8000点をアガるが、東4に小笠原プロの満貫に放銃してしまい、一時は勝負があったかのように見えた。
しかし、渡辺は攻めの姿勢を崩さず、南一局に白田みおプロから12000点を奪い取る。そして、オーラスには親のリーチにひるまず2000・4000をツモり、見事逆転優勝した。結果的に12000点を1回、8000点を2回アガり、手役派の名に恥じない豪快な麻雀で勝利を手にしたのだった。
渡辺洋香が女流プレミアトーナメント決勝に進出/麻雀最強戦2018 女流プレミアトーナメント 新旧女王対決
麻雀最強戦2018敗者復活戦 2018.11.29
最強戦FINAL進出の最後の椅子をかけた敗者復活戦。卓にはレジェンド・荒正義プロも入った。決勝戦は与那城葵プロのペースで対局が進む。序盤から差を広げ、南二局には2着目の荒と18000点差となる満貫をアガり、勝負を決めたかのように見えた。
ラス目となる渡辺の親番。細かく拾っていきたくなるところだが、渡辺は自分のスタイルを貫いた。そして6000オールを成就させ、オーラスで2000・4000をツモアガリ、見事FINAL最後の一枠を手にしたのだ。
渡辺洋香がファイナル進出の最後の一枠を獲得!/麻雀最強戦2018 敗者復活戦
麻雀最強戦2018ファイナル 2018.12.09
「麻雀最強戦2018FINAL」は、名だたる雀士相手に渡辺が見事に立ち回った一戦といえる。オーラス親番でわずかな点差ながらトップに立つ渡辺。流れが良く、この1局も難なく聴牌へとこぎつける。
ところが、この局では他家3人に手が入り、全員勝負の雰囲気が漂う。そんな危険な最終局面であったが、渡辺のアタリ牌が河にこぼれる。しかし、渡辺はアガリを拒否。この一局で勝負をつける決断をした。勝負に勝つため、敢えてアタリを見逃す強気な麻雀で、最終的にトップを守りきることに成功した。
【12/9(日)12:00】麻雀最強戦2018 ファイナル
SNSでの評価・評判
渡辺の活動は多方面にわたり、メディアなどの仕事より自身が経営する雀荘や麻雀ファンとの交流を大事にしている。そんな、渡辺の元には様々な人が集まり、多くの人々を魅了している。
【べっぴん麻雀1】
— 中井G45段?北畠p後援会長 (@an1234nakai) November 12, 2019
ヨーコ会長が掲げる麻雀、それが『べっぴん麻雀』です。
麻雀は強いだけではダメ。
打っている相手のことを思いやる気持ちを持たないと、麻雀は楽しくなくなってしまう。
それは初心者でもプロでも関係ない大前提なのだ、と話してます。
『べっぴん』
気立てのいい昔ながらの美人 pic.twitter.com/6d0dePUoV2
渡辺が経営する雀荘「fairy」には、渡辺の麻雀に対する姿勢に共感する麻雀ファンが多く集う。
2軒目ゎここ!
— 香花 (@kouka0803) January 10, 2019
ヨーコ会長を一目見に!
杉村さんと内間さんにもお会いできたー(o^∀^o)
美女ばっかりで萌え。
5半荘33421でちょい負け。
美女に見惚れてしまった(o´艸`) pic.twitter.com/t3HcZ2KA6e
渡辺のその美貌から一目会いたいと店舗に訪れるファンも多いようだ。
2021年8月のスケジュール?
— 渡辺洋香1月4日fairy仕事初め?♀️? (@yo_kokaicho) July 27, 2021
フェアリー?♀️火金になりました?♀️ pic.twitter.com/bfEUXjIvrI
現在でもfairyやメディア以外の仕事も積極的にこなし、ファンとの触れ合いを大事にしていることがわかる。
渡辺洋香のおすすめ動画
鮮やかに大逆転を決める女王・渡辺
渡辺がオーラスで劇的な大逆転を決め、優勝を飾った一局。トップの小笠原とは9400点差。南家の渡辺の手牌には対子のとドラのが入るが、ダブ南・ドラ1の3翻では逆転にはあと一歩足りない。序盤からライバルが順調な進行をしていくのに対し、渡辺の手はなかなか進行せず親のリーチ、他家のヤミテンに挟まれて絶体絶命。しかし、ホンイツに向かうべくをポンして思い切ってドラを切った渡辺に徐々に追い風が吹き始める。ライバルへの放銃を回避しつつ、萬子を次々に引き込んでいく渡辺。このホンイツを見事に成就させて、大舞台での対局を制した。麻雀最強戦2018の女流プレミアトーナメント新旧女王対決においてレジェンド女王の強さを見せつける大逆転劇となった。
ドラに愛された渡辺・6000オールで圧勝
麻雀最強戦2018において、渡辺が圧巻の6000オールのアガリを見せる。東四局、渡辺は配牌時点でドラ2枚を含むリャンシャンテン。解説も「めちゃくちゃいい」と評価するほどの配牌におぼれず、渡辺は勝利に向けて最善手を選択し続ける。渡辺は中盤でリーチをかけ、ライバル達の足を止めることに成功。渡辺の当たり牌であるを掴みながらもしっかり止めた与那城の判断も光った。場に緊張感走る中、愛内が渡辺と同じ、待ちリーチをかける。だが、猛追もここまでで、その直後に渡辺が勝利のツモを見せることとなった。
渡辺洋香のニュース・こぼれ話
禁煙麻雀「新宿fairy」は通常通りに営業中
禁煙麻雀「新宿fairy」は、渡辺洋香と杉村えみが共同経営する禁煙雀荘。fairyでは、クリーンな空気の快適空間で安心して麻雀を楽しめる。2021年8月現在でもfairyは通常通り営業予定だ。両プロと同卓してみたいという人は、一度訪れみてはいかがだろうか。
渡辺洋香の出版情報
「だめんず・うぉ~か~」のヨーコ会長として知られる渡辺だが、Vシネマに出演したり写真集を出版したりと、麻雀の枠を超えて幅広く活躍している。特に自叙伝となる『ヨーコ会長の恋愛勝負』は、どのようにして女流雀士という道を切り開くか、男社会の厳しさが赤裸々に語られており、非常に読み応えがある一冊になっている。
眞島秀和との結婚で世間を驚かせる
2019年「FLASH」にて眞島秀和と渡辺の結婚が報じられた。当時、眞島さんは大ヒットした出演ドラマ「おっさんずラブ」が映画化もされて注目を集めていた時期。突然の結婚の知らせ、しかも3年前に入籍していたという報道に多くのファンが驚いた。しかし、二人の仲を噂する声は以前からあり、仲睦まじく雀荘に訪れていたという目撃情報も。そんな二人の出会いのきっかけも麻雀だったとのこと。渡辺のTwitterには祝福のコメントが寄せられ、渡辺も「ありがとうございます^^ 別に隠してなかったんですけど、公表してなかったので笑」と応えた。
「だめんず・うぉ~か~」では人気キャラ
ヨーコ会長とは、渡辺が「だめんず・うぉ~か~」に登場する際のキャラ名である。一般の方から募集されたネタを紹介していた本作だが、作者の倉田真由美(くらたま)とヨーコが中心となり体験談もまじえて面白おかしくだめんずを語るスタイルがウケて大ヒットを納めた。作者のくらたまを差し置いてヨーコが会長を名乗っている理由は、過去に交際してきた男性のだめんずっぷりが並外れているから。作品内では、渡辺に麻雀を教えた元恋人のエピソードなども語られている。